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ひらひらと空に舞う桜の花びら。
元気な子供の声と嬉しそうな大人の顔。
着慣れない制服と言うものに身を包み、保育所には無かった体育館に親と一緒に行く。
体育館に入るとズラーっと並んだむさ苦しい程の人。
見渡すと結構同じ保育所だった子もいる。
用意された自分のイスに座り下を見ると目に入ってきたのは“1年1組”と“南沢 優”の名前が書かれてる名札。
パチパチと割れんばかりの拍手の中、出てきたのはダンディーな知らないオッサン。
『入学おめでとう』
そう今日は通称・上小の入学式だった。
長いオッサンの話が終わり、やっと帰れると思ったのに親に連れられ来たのは札に1年1組と書かれた教室。
入ると机が4列に並んでいた。
自分の名前の紙が貼られてある机に座り真後ろの席の男子2人と話してると知らない女が入ってきた。
『初めまして。私の名前はほそかわ あゆみって言います。』
黒板にも“ほそかわあゆみ”と書いてある。
『1年1組の担任になりました。これから1年間よろしくお願いします』
ニコッと優しく笑ってる女を見て思った事。
“多分、怒ったら怖い、ヒステリー系…”
それと…この先生もこの学校も嫌いって事…
また長々と話を聞かされ、やっと帰る時間になった。
「どう?学校楽しそうでしょう?」
親から聞かれる真逆の質問。
「さぁね…」
初めての学校の感想。
[つまらない。疲れた。めんどくさい。嫌い。]
自宅に入ると匂う美味しそうなお好み焼きの匂い。
自慢じゃないが、婆ちゃんの作るお好み焼きは昔店をやってたセイもあるが、格別美味い。
お好み焼きを2枚ペロリと平らげテレビを見始める。
『明日はコレ全部持って行かないとダメだから、車で行きましょうね』
差し出されたのは、道具箱や雑巾、その他諸々…。
「こんなに持てねぇよ…」
まぁ、車で行けるんだったら楽でいいか。
“しかし…新1年って大変なんだなぁ…”
パジャマに着替え寝ようとすると『今日の宿題やりなさい』
は?宿題?てなに?
保育所だった為、宿題などは知らない。
[れんらくちょう]と書かれたノートを開くと意外と綺麗な字で[ほんになまえをかく]と書かれていた。
“あぁ〜…コレか…”
めんどくさくて、やらずにそのまま眠りについた。
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作者名:Anon