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｢違うわ｣
｢…なに？｣
｢うさぎはそんなに弱い子じゃない。
誰よりも仲間の為に戦う、強い心の持ち主。
月のプリンセスとして、皆を優しく照らす子なの！｣
｢そうだ！貴様がうさぎちゃんを、
悪夢の中に閉じ込めているんだ！｣
ジュピターはネヘレニアに向かい駆け出す。
｢ジュピター！｣
サンが止めようと名前を呼ぶが聞こえないのか
ネヘレニアに直接殴り掛かろうとするも
嘲笑うかの様に避けるネヘレニアに
勢いそのままに前へと倒れてしまう。
｢ジュピター！大丈夫？！｣
サンは駆け寄り、ジュピターの体を支える。
｢･･･くそっ！｣
｢アハハハハハ！貴様も甘い夢の虜にしてやろうか？｣
｢黙れ！ジュピター・オーク・エボリューション！｣
今度はネヘレニアに向け攻撃を仕掛けるが
花弁が舞い、ジュピターの攻撃が相殺されてしまう。
｢ここは妾の悪夢の宮殿！
妾が嘗て支配していた闇の王国！
聞いてはおらぬか？
闇のエナジーを操り王国を支配していた妾のことを｣
｢ここが、ネヘレニアの故郷･･･｣
｢光の世界へ手を伸ばした時こそ
光の女王に封印されてしまったが、
闇の中ならば妾は無敵だ！｣
ネヘレニアの掌から黒い雷がジュピターに向けて放たれる。
｢ホワイト・フレア！｣
｢ちっ！｣
｢サン！｣
ネヘレニアが攻撃を放つ瞬間、
ジュピターの前へとサンは飛び出し技で攻撃を防ぐ。
｢今日はとてもお喋りなのね？
確かに闇の中ではあなたの力は強いかもしれない。
でも、闇があるなら必ずそこに光は差す。
あなたになんか私たちは負けない！｣
｢うるさい！白き月の光はこの闇の中には届かぬ。
現に白き月の王女は闇に囚われておるではないか。
貴様らがいくら束になって掛かってこようとも
妾を倒すことは出来ぬのだ。
後はその白き月の輝きを消すのみ！｣
｢光は月だけだと思っているの？｣
｢なに･･･？｣
｢私の守護する星を忘れているのかしら？
太陽系に何故プリンセスが2人いるのか、
何故月が輝くのか考えたことはある？
私とうさぎは2人で1つ。
太陽の光で月は輝いて、さらに強い力を放つの。
私の力でうさぎを真の月のプリンセスとして輝かせるわ。
あなたの闇さえも照らす程に！｣
｢愚かな･･･。
貴様程の力がありながら何故月の王女を助ける？
その女の為に力を使い果たす気か？｣
｢私が力尽きたとしても、必ず皆があなたを倒してくれる。
そう信じているし、私の使命は皆に力を授ける事。
それに、大切な友達の為に戦うのは当然でしょ！｣
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作者名：歩 | 作成日時：2023年5月6日 4時
