ほたるの成長 ページ5
眩しさで怯んでいた敵も光が止み、
再び襲いかかってくる。
3人もまた戦闘に戻ろうとした瞬間‥
あの声がした…
“リバース・フレッシュフレア！”
強い光が全ての敵を包み込み、消滅していた。
｢君‥なのか‥？｣
｢本当に‥？｣
｢セーラーサン…！｣
3人の後ろにいつの間にか立つ、
サンロッドを持ったセーラーサンの姿。
｢ウラヌス、ネプチューン、プルート‥｣
｢っ‥！！｣
ウラヌスはその目にサンの姿を捉えた瞬間に変身を解き、
はるかの姿に戻るとサンの元へ駆け出していた。
そして、存在を確かめる様に強い力でサンを抱き締める。
｢人2っ…！｣
｢はるか‥｣
サンもまた、抱き締められながら変身を解き、
人2の姿に戻るとはるかの背中に手を回す。
｢本当に君なんだな‥｣
｢えぇ‥。はるか、会いたかった‥｣
｢僕もだ‥ずっと、この時を待ち望んでいたんだ‥｣
｢人2‥本当にあなたなの？｣
｢みちる、せつな。待たせてごめん…ただいま。｣
人2ははるかの腕から離れると2人にも声をかける。
｢おかえりなさい‥｣
みちる、せつなも人2の姿を見て涙を流していた。
｢皆、無事だった？｣
｢あぁ、君が助けてくれたから‥｣
｢いいえ‥あなた達を包んだ光はほたるの力‥。
新たな力を与えたのはサターンのエナジー‥。
そうよね‥ほたる？‥｣
人2が振り返ると、
まだ小さな赤子の姿だったはずのほたるが、
1人で立てる程に成長した姿がそこにはあった。
｢そんな‥｣
｢ほたる‥なの？｣
｢さっきまで赤ん坊だったはずなのに‥｣
｢変革の時が来る‥。このままではプリンセスが危ない‥｣
｢プリンセスが‥？｣
｢何が始まろうとしているんだ‥｣
｢私が目覚めたこと、ほたるのサターンとしての覚醒‥。
全て何者かの力によって起こったこと…。
これから太陽系だけではない‥、
銀河系全てを巻き込んだ大きな戦いが起こる‥｣
｢人2、君は何を知っているんだ？｣
｢私にもまだ分からない‥。
でも、転生を待ち、眠りについていたはずの私を
目覚めさせる力、声を聞いた‥｣
｢声？｣
｢そう、“太陽系を統べるその力、我がもとへ”‥｣
｢太陽系を統べる力‥それはサンのこと？！｣
｢そう‥。だから私は目覚めてここにいる‥。
わざわざ呼び起こさなくてはいけない理由。
私が眠っていると敵には不都合になる‥。
私が持つ太陽系最強の力‥ゴールデン・クリスタル…。
敵はそれを狙っているのかもしれない｣
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作者名：歩 | 作成日時：2023年5月6日 4時
