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｢俺は‥｣
｢まもちゃん？｣
｢ごめん‥、どうかしてたよ‥｣
｢衛さんに取り憑く邪気は他の人のよりとても強い‥。
今の浄化も気休めにしかならないわ‥｣
｢迷惑かけてすまない‥｣
｢いいえ‥、少しは楽になれたかしら？｣
｢あぁ‥。でもスッキリはしないな‥｣
｢そうね‥。どうしてこんなに強いのか私にも分からない‥。
もう少し強めに加護をかけておくわ｣
｢君も無理はしない方がいい‥｣
｢衛さんも無理はしないで。
そして、この鏡は今のうちに処分して。
鏡を媒体に邪気が立ち込めてる‥。
これだけ鏡があったら浄化をしても、
またすぐに邪気が集まってしまうわ‥｣
｢あぁ‥分かった。俺も疲れた‥。
今日は帰ってくれないか？｣
｢まもちゃん‥｣
｢うさこもごめん‥。休ませてくれ‥｣
｢うん‥、ゆっくり休んで？
ママに頼んでお弁当作ってもらってきたの。
疲れてる時にはビタミンを取った方が良いと思って
お野菜煮たのたっくさん入れてもらったから、
気分が良くなったら食べて？キッチンに置いてあるから｣
｢あぁ‥｣
｢それじゃあね、元気になったら電話ちょうだい？｣
｢あぁ‥｣
｢衛さん、きっとまた同じ症状が出ると思う‥。
異変を感じたら私もすぐに駆け付けるけれど、
衛さんも負けないで？｣
｢あぁ、うさこを頼む‥｣
｢えぇ‥｣
人2とうさぎは衛の部屋を出る。
｢うさぎ｣
｢ん？｣
｢皆にも衛さんのこと、伝えておいた方がいいわ｣
｢うん‥｣
火川神社---
人2は内部戦士達に声を掛け、火川神社に集まっていた。
｢え！衛さんの部屋が？！｣
｢うん、いつの間にか鏡でいっぱいになって、
ずっと鏡を見てた‥｣
｢もしかして、今流行ってるっていうやる気がなくなる病気？｣
｢衛さんが？まさか‥｣
｢若い女性を中心に流行ってるそうだけど、
男の人も罹らないわけじゃないそうよ‥｣
｢病気じゃない‥｣
｢え？人2ちゃん、何か知ってるの？｣
｢鏡を媒体に何かが動き出している｣
｢何かって‥｣
｢私にもよく分からない‥。
でも、確実に黒い影は近付いてきている‥｣
｢うちの御神体の鏡‥。この間の妖魔の正体‥。
全て鏡が関係してるわ‥｣
｢確かに‥｣
｢はるかさん達が言ってた危機ってこの事だったのかな‥｣
｢白い月と、輝く太陽を覆う暗黒の影…。
光り輝く金色と橙色の髪‥。邪な思いが迫ってくる‥｣
急に声がし、驚いて振り返ると‥
｢せつなさん！｣
｢ほたるちゃん！｣
ほたるとせつなが2人、そこにいた。
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作者名：歩 | 作成日時：2023年5月6日 4時
