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うさぎは衛が心配で家まで送り届けていた。
｢まもちゃん、本当に大丈夫？｣
｢あぁ、サンの力で少し楽になったんだ。
休めばもう少し回復出来ると思う｣
｢でも‥｣
｢うさこも今日は休んだ方がいい。じゃあ｣
そう言って衛は家の中へと入っていった。
｢まもちゃん‥｣
衛は洗面台で顔を洗い、鏡を見つめる。
(変な気分だ‥。
まるで自分の体が自分の物じゃないみたいだ‥)
(サンが浄化してくれたおかげか、少し楽になった。
だがそれも、いつまで持つか‥)
“チッ！太陽の光の者か。妾の力が鎮められておる‥。
街全体も、あの忌々しい光の力が邪魔をする‥。
だが、完全に浄化は出来ていないようだ。
この者はもう妾の物‥。白き月の王女よ。
まずはお前の愛する者を妾が奪ってくれる。
ハハハハ！アハハハハハハハ！”
｢また無茶をしたな‥｣
｢ごめんね‥｣
衛へと浄化の力を使ってすぐ、変身した姿すら保てずに
人2は元の姿へと戻ってしまった。
その後は歩くことも難しい程衰弱し、
はるかに運んでもらい、今は部屋のベッドにいた。
少し回復した人2は枕を背凭れにベッドに座り、
ベッド横に椅子を置いて座るはるかと話していた。
｢仕方ないことかもしれない‥。
けれど、寿命が縮まるこっちの身にもなってくれ‥｣
｢‥ごめんなさい‥｣
｢君が抱えているモノは大きくて、
僕なんかが支えらるモノではなのかもしれない‥。
でも、君を守る為に僕達がいること。
君を支える為に僕がいること。それを絶対に忘れないで｣
｢なんか、なんて言わないで！
はるかがいるから私は頑張れる。
はるかがいてくれるから、私は生きたいって思うんだよ？
はるかがいてくれないと、私は少しも力が出せないもの‥｣
はるかの手に自分の手を重ね、ギュッと握り締める。
はるかも人2の手を握り返す。
｢少しでも役に立ててるのかな？｣
｢当たり前じゃない！
はるかに出逢えてなかったら、私ずっと1人だったよ‥｣
｢それは僕達もそうさ。
君と出逢えずにいたら、ずっと孤独に戦っていたんだ‥｣
｢前世からずっと愛してるわ｣
｢僕も⋯いや、君を思う気持ちは膨らむばかりで、
今伝えられる最大級の表現が“愛してる”ってだけかな？｣
｢一緒だね‥｣
はるかの手を自分の頬に持っていき、
温もりを確かめる様に目を閉じる。
そんな人2の額に自分の額を重ねるはるか。
お互いの瞳が合い、自然にまた瞳を閉じて
惹かれ合う様に2人の影は重なっていた。
---アニメ セーラースターズ第2話 【完】---
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作者名：歩 | 作成日時：2023年5月6日 4時
