山風ｸﾘﾆｯｸ７！ (ページ10)

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潤「Aちゃん、どしたぁ？そんなに泣いて^^」

『・・・・・・ﾋﾞｸｯΣぎゃーーーーーーーっ！！！泣』

ですよね～・・・そうなることはわかってたよ；
俺だって自分で小児科には不向きだってことぐらいわかってる。
でも今はそんなこと言ってる場合じゃないんだよな。

母「すいません；ずっとこんな状態で・・・；」

潤「大丈夫ですよ～。とりあえず中入りましょうか、ね？まー、お願い。」

雅「はいはぁい☆ほらAちゃん、抱っこで行こうね！」

『いやっ！いやっ！いかないーーーっ！！！暴』

雅「いでっΣ！Aちゃーん！痛いよぉ～；」

雅紀が半ば強引にAを抱き上げたものの、どうにかして逃げようともがくAちゃん。
手足をバタバタさせているおかげで、雅紀の顔や足に何度もヒットしている。

なんとか診察室に入ってもらえたのはいいが、これじゃまるで診察できる状態じゃないな；
これだけ暴れる元気があれば診察や処置を急ぐこともないだろう。
まずは話聞いてみるかな・・・。

潤「お母さん、今日はどうしました？」

母「最近お腹が痛がることがあって・・・。オムツもはずれていたんですが、また失敗することが増えてるんです。幼稚園の先生が何かストレスが溜まってたりするんじゃないかって心配してくださるんですけど、特に心当たりもなくて。お腹の痛がり方も何かいつもと違う感じがして大泣きするものですから・・・。」

潤「そうですか。それは心配ですね～。嘔吐とか下痢の症状はないですか？」

母「それは今のところないです。」

潤「わかりました。じゃあちょっと診てみましょうね。」

お母さんに話を聞いている間に、まーがうまいことAちゃんを泣き止ませてくれていたおかげで、なんとか診察できそうだ。まーはやっぱ子どもの気持ちを掴むのがうまい。
まーが小児科医なら、もっと泣く子も減るんだろうなぁ。

潤「Aちゃん、ポンポンいたたなんだって？」

『ふぇ・・・いたた、ないぃ～涙』

雅「泣かなくても大丈夫だよ～？先生ね、Aちゃんがイタタになるの、心配なんだって。撫」

潤「先生にバイキンマンどこにいるか診せてくれる？」

アンパンマンのマスコット付き聴診器をチラつかせると、興味を示してくれたのか、まーの腕の中で半べそをかいていたAちゃんがジーッと見つめてきた。