山風ｸﾘﾆｯｸ７！ (ページ5)

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ｶﾙﾃ 032 * 優衣ｻﾏページ5

ｶﾙﾃ032 * 優衣ｻﾏ(16)
担当医 * 二宮
担当看護師 * 櫻井
診療科 * 小児科
病名 *小児がん

※今回悲系・ヘビーになりそうです←
苦手な方はスルーしてください。

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今日も当直明けの体にむちを打って勤務中。
僕は若手ながら重体な患者さんを任されることも少なくない。

今日も小さい命が必死に生きようとしている。
そんな空間で僕は一体何ができるのだろうか・・・

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翔「・・・和せんせ？」

和「ん？あぁ、翔さん。」

翔「どしたの？ぼーっとしちゃって。」

翔は困ったように笑いながら、和也にコーヒーを差し出した。
翔特製ミルクたっぷりのあまぁいカフェオレを。

和「ん～。おいし。」

翔「そ？よかった^^」

和「ねぇ、翔さんさぁ・・・」

翔「ん？何か悩み事？」

僕より年上の翔さん。
医療の現場では僕が翔さんに指示する立場だけど、普段はお兄ちゃんのような存在なんです。

和「俺さぁ～、この仕事向いてないのかなぁ・・・」

翔「どうして？」

和「みんな、あんな頑張って生きようとしてんのにさ・・・。俺にできることは限られてるし。こんなんじゃ、ほかの先生が担当の方がその子のためになんじゃないかなぁ～って・・・」

翔「でも、助けたいんでしょ？」

和「・・・え？」

翔「何が何でも、自分の手で助けてあげたいんでしょ？」

和「・・・頷。」

翔「じゃあ大丈夫だよ！当直明けで疲れてるんじゃない？ちょっと寝たら？」

そう言ってソファーに座っていた和也を横に寝かせると、上から毛布をかけてやった。

和「いや、休んでる暇なんて・・・」

翔「だぁめ。ひどい顔してるよ？そんな顔だとみんなが心配しちゃう、ね？
30分でもいいから寝なよ。何かあったら呼びに来るからさ。
安心して寝ていいよ～撫。」

和「もぉ！翔さん！///」

まるで子どもを寝かしつけるように頭を撫でられた和也は、一気に恥ずかしくなり毛布にもぐりこんでしまった。

でも翔の大きく優しい手がとても心地よくて、和也はすぐ夢の世界へと旅立った。