山風ｸﾘﾆｯｸ７！ (ページ26)

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潤「そうそう、だんだん力抜けてきたね。上手だよ～。そのままふーって息しててね？」

先生に言われたとおり、ゆっくり大きく呼吸をしていると、違和感と共に先生の指が入ってきたのがわかった。

その瞬間、びっくりしたのもあってキュッとお腹に力が入ってしまい、目をつぶって痛みと不快さに耐えていた。

『んんっΣったい！・・・っ、んー！涙』

潤「ちょっと痛いかな？お腹の力抜いてたら、すーぐ終わるからなぁ。もうちょっと我慢な。」

翔「上手にできてるよ～。ほら、息止めてたら苦しくなっちゃう。大丈夫だから、目開けてみ？俺の方見てごらん？」

おそるおそる目を開けて翔の方を見ると、同じ目線でにっこり微笑み、深呼吸を促すように呼吸をリードしてくれていた。

その安心感から、だんだんとお腹の力も抜け、診察が再開された。

潤「じゃあちょっとお腹押していくからね。痛いところあったら教えてね？」

ていねいに、慎重に内診を進める潤。
特に痛がる様子もなかったため、ゆっくりと指が引き抜かれた。

潤「次は検査のために膣鏡っていう器具を入れるね。ちょっと冷たいけど我慢してね？さっきみたいに上手に力抜いてたら大丈夫だからね。」

潤も慎重に挿入を試みるが、一番小さな膣鏡でも力をうまく抜くことができず、痛い痛いと叫ぶA。
翔の声掛けもあって、なんとか検査ができたときには、Aの目から涙が零れ落ちていた。

潤「あとはエコーでおしまいだからね～。あと１つ頑張ろう。」

『いやっ！もうしない！泣』

翔「一旦休憩しようか、ね？大丈夫大丈夫。怖いことないよ～撫」

『やだっ、やだっ！泣』

潤「じゃあまた明日来る？今やったら１回で終わるけど・・・どうする？」

翔「ちょ、先生；」

あーあ、先生のＳスイッチ入っちゃったよ。Aちゃん、大丈夫かな；

『やだ、もう来ない！』

潤「じゃあ今日頑張っちゃおう、な？すぐ終わるすぐ終わる。ほら、はーって息吐いてごらん？」

泣きじゃくりながらも、この状況から自分で逃げ出すことは不可能だと気づいたようで、しゃくりあげながらなんとか力を抜こうと呼吸を整え始めた。

潤「そうそう、上手だよ～。ほーら、力抜けてきた。痛くないね？あとちょっと我慢したらおしまいだからね～。」

今まで我慢していた涙は簡単に止まることなく、結局診察が終わるまでAは泣き続けていたが、無事に超音波検査も終了したようだ。