山風ｸﾘﾆｯｸ７！ (ページ24)

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潤「Aちゃんは婦人科の経験がないって言ってたけど・・・。診察の内容はお友達か誰かから聞いたのかな？」

そう、こんなにも婦人科の受診をためらったのにはわけがあった。
Aの友達も、以前に生理痛がひどくて婦人科を受診したらしく、その時に内診をされた話を聞いてしまったのだ。

『あの、その・・・。やっぱり、内診って・・・///』

潤「うん、そうだね。一度内診して詳しく検査しておいた方が安心だと思うんだけど。」

『絶対やらなきゃだめですか？涙』

潤「もちろん、無理にとは言わないよ？内診に抵抗があるなら、違う方法で診察することもできる。でもね、内診が一番詳しくわかるし、Aちゃんの症状を聞くとちゃんと中を診ておいた方がいいと思うんだ。」

『でも・・・っ///』

潤「内診に抵抗があるのはすごくわかるよ？もし担当するのが男だから嫌だっていうなら、女医の先生が診察日の日にまた来てくれればいいし。でもね、女の子にとって大事なところだから、診察からは逃げないでほしいな。」

『先生が嫌とか、そんなんじゃないんです。でも、恥ずかしくて、怖くて・・・。痛かったらどうしよう、病気だったらどうしようって・・・涙』

潤「不安になるのは、それだけ自分の体を大切にできてるってことだからね。僕もできるだけ痛みが出ないようにするから。僕に診察させてくれる？」

『・・・ｺｸﾝ』

潤「ん、えらいえらい。よく言えたね。それじゃあ今日は問診だけっていう約束だったから、また今週中に診せにきてね？」

『あ、の・・・。』

潤「ん？どうした？」

問診だけ、とお願いしたのは自分だったのだが、内診から逃げられないとわかった今。
何日もこの不安な気持ちのまま過ごすことは無理なんじゃないかと思い始めた。
それに、どれだけ先生が優しいからといっても、きっと今帰ったら逃げてしまう。
そう思ったAは、勇気を出して今から診察してほしいとお願いした。

『診察・・・してください。今から・・・涙』

潤「無理しなくていいんだよ？俺は待ってるから。」

『この不安な気持ちのまま、何日も耐えられなくて逃げちゃいそうだから・・・。だから・・・。』

潤「うん、わかった。じゃあ準備してくるから、ちょっと待ってて？撫」

Aの気持ちを察してくれた潤は、奥に引っ込むと翔に何やら指示して診察の準備を始めた。