山風ｸﾘﾆｯｸ７！ (ページ11)

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潤「ね？アンパンマンにモシモシしてもらおうね～？」

雅「はぁい、じゃあアンパンマンがパトロールしまぁす！」

雅紀がうまいこと声をかけながら服をめくってくれたおかげで、さっと聴診を済ますことができた。

雅「えらいね～！すごいすごいっ！撫」

潤「はい、じゃあ次はあーん。」

『ふぇ・・・いやぁ～泣』

雅「あ、そのまま、そのまま！」

潤「ちょっとペッタンなぁ？」

イヤイヤしながら泣くAちゃんの頭を雅紀が固定し、さっと舌圧子を滑り込ませる。

『ぐぇっΣうわぁーん！！！泣』

潤「ごめんごめん、もう終わったよ～^^撫次、ちょっとお腹診たいからベッドごろんしよっか。」

『まぁまぁー！泣』

雅「ママいるよ～？おててぎゅーしてもらおうか、ね？お母さん、今からお腹の触診しますんで、お顔見えるところ来てあげてもらえます？」

母「ほらA？お腹ポンポンしてもらおうね？」

『いやぁ！だぁこー！泣』

雅「怖くないからね^^ ちょっとお膝立てるよ？」

潤「じゃあちょっとポンポン診ていくからね～。イタタなところあったら教えてね？」

『やぁー！たいー！たいぃー！！！泣』

潤は胃の辺りから慎重に触診を始めた。
胃炎・胃腸風邪・便秘・盲腸・・・
腹痛を症状とする病名を頭に巡らせながら、ただ痛いと泣くAの腹部を触診していくと、ある場所を押さえると火がついたようにAの泣き声が大きくなり、潤の手から逃げようと身をよじって足をばたつかせる。

『ぎゃーーーーーー！！！たいぃーーー！！！泣』

潤「よしよし、痛かったね。もうポンポンおしまいだからね～^^」

Aのあまりの痛がりように、母親も不安な目で潤とAを交互に見つめる。

母「あの、何か悪い病気じゃ・・・」

潤「大丈夫ですよ。ただ、膀胱炎の可能性が高いので、一度尿検査しましょう。まー、トイレにご案内して。」

雅「はぁい！じゃあ行きましょっか！Aちゃん、ママに抱っこしてもらう？」

『だぁこーーー！！！泣』

母「はいはい^^;」

雅「はい、じゃあこちらどうぞ～。」

お母さんに抱かれた安心感からか、目にはまだたくさん涙はたまっているものの、ギュッと母親の服を握りしめて潤を見つめ、診察室から出て行った。

雅「じゃあこのコップにおしっこ採ってあげてください。痛がっちゃうかもしれないですけど、頑張って出させてあげてくださいね～。」

雅紀はそう言ってとびっきりの笑顔でAの頭を撫でた。