山風ｸﾘﾆｯｸ７！ (ページ2)

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和「今日はえらくご機嫌さんだね～。ちょっと朝の診察するからね。」

翔「はぁい、ちょっとボタン外すね。ゆっくり息吸って～。」

最近は自発呼吸だけでは体内に酸素が回らないため、酸素チューブを欠かせなくなってしまった。

和「はぁい、いいよ～。ちょっと器官がゼロゼロ言い始めてるね。苦しくなる前に吸引しておこうね撫。翔さん、準備お願い。」

『ぅぅ・・・涙』

和「だぁいじょうぶ。先生いつもうまいでしょ？あとで呼吸困難になっちゃう方が苦しいから、な？今ちょっと頑張っとこ？」

翔「先生、準備できました。」

和也が手を消毒してラテックスグローブをはめている姿を不安げに見つめるA。

和「んふふ。翔くんがついててくれるから大丈夫、ね？ほら、泣かないよ～？」

翔「すーぐ楽になるからね。怖かったらおめめ閉じてよう、な？撫」

和「はい、じゃあいくよ～。」

和也がさっと顎を引いて慎重にカテーテルを口腔内に進めていく。
それと同時にAの目からは大粒の涙がぽろぽろと零れ落ち、苦しそうなえずき声が病室に響く。

『うぇっ・・・ｺﾞﾎｺﾞﾎｯうぇっ、あーっ！涙』

和「えらいよ、A。ちゃんと頑張れてる。もう少しだからね～。」

翔「あとちょっとだからね。頑張って～！撫」

顔を真っ赤にして涙を流すAを２人で励ましながら、硬くなっている痰を吸引していく。

和「ほら、もうおしまい^^ ちゃんと我慢できたね～。えらいよ、A！撫」

『ｹﾎｹﾎｯ･･･ｹﾎｯ涙』

翔が優しく涙を拭っていると、頭痛が襲ってきたようでAが顔を歪ませる。

和「頭痛くなってきちゃった？今お薬入れてあげるからね。しばらく寝な？撫」

翔「Aちゃん、眠れるまでそばについてます。」

和「うん、そうしてあげて？Aもその方が安心して眠れるだろうし。」

和也はAが目をつぶったのを確認すると、もともとつながっている点滴に頭痛を和らげる薬を投入した。