山風ｸﾘﾆｯｸ７！ (ページ1)

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ｶﾙﾃ 031 * りんごｻﾏページ1

ｶﾙﾃ031 * りんごｻﾏ(15)
担当医 * 二宮
担当看護師 * 櫻井
診療科 * 脳外科
病名 * 脳腫瘍

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Aちゃんがこのクリニックに初めて来院してきたのは４年前。
頭痛と嘔吐に悩まされ、ここで検査をして脳腫瘍と診断された。

２年前に腫瘍の摘出手術を行ったものの、腫瘍ができた場所が悪く、すべてを取り除くことができなかった。

あれから放射線治療や化学療法を頑張ったAちゃん。
一時は回復して退院し、小学校にも通えるまでになったが、今年の冬に病状が悪化し、再び入院することになった。

入院すればまたつらい治療になるし、小学校にも行けない、大好きな家族と一緒にいることもできない。
病状の悪化よりそっちの方が辛かったのだろう。
限界まで我慢していたAちゃんがクリニックに運ばれてきたときは意識もなく、Aちゃんの病状は驚くほど悪化していた。

それでもAちゃんが頑張って治療に向き合ってくれたことで、持って３か月という余命宣告をされてからすでに半年が経過しようとしていた。

翔「Aちゃーん、おはよ^^」

『・・・^^』

翔「今日も早起きだねぇ～笑。もうすぐ和先生来てくれるからね？」

腫瘍によって脳の働きが障害され、今では言葉を発することは難しくなってしまった。
それでもAちゃんはいつも笑顔を向けてくれ、目で話をしてくれるんだ。

ほら、今も和が来るって言ったとたん、すごく嬉しそうに目を輝かせてる。
Aちゃん、和のこと大好きだからね～笑

和「A～、おはよ^^」

『・・・ぁ・・・^^』

和「お・は・よ^^撫」

『ぉ・・・ぁ・・・・ょ^^』

和「「ん、上手に言えました！」

翔「先生、いいな～！俺ん時は微笑むだけだったのにぃ！拗」

和「んふふｗ愛の大きさだよね～撫」

和也がAの頭を優しく撫でてやると、とっても気持ちよさそうに目を細めて笑った。