山風ｸﾘﾆｯｸ５！ (ページ8)

今日:18 hit、昨日:8 hit、合計:182,406 hit

＿＿＿＿＿ページ8

『和くん、お待たせ！』

和「だいじょぶか？」

『うん、平気！ってか、なんもないし！』

和「はいはい。んじゃ行きますよ？」

『あの、お金・・・』

和「ばーか。中学生がそんなこと気にしてんじゃないの。

他にもっと気にしなきゃいけないことあるでしょーが。ボソッ」

『ん？なんか言った？』

和「ん、あ、いや？ほら、行くよ？」

『和くん、ありがと！^^』

こんな無邪気な笑顔見せられたら、今から病院だなんて、口がさけても言えないな；

和也はAを車に乗せると、ドライブと銘打って遠回りをしながら、職場であるクリニックに向かった。

『和くん、ここ・・・』

和「ん？俺の職場です^^」

『ふ、ふ～ん・・・』

和「なぁにビビってんの笑。俺がここにいるってことは、今日はクリニックお休みです^^」

『あ、そっか！』

一台も停まっていない駐車場を見渡して納得したAは、安堵の表情を浮かべた。

『じゃあ何しにきたの？』

和「水槽の熱帯魚にご飯をね♪」

『熱帯魚?!Aも見たい！』

そうくると思いました！
大野さんの趣味で置いてるだけの熱帯魚も、たまには役立つじゃないですか。

なんの疑いもなくついてくるAに笑顔を向け、クリニックの扉を開けると、見覚えのある頭がぴょこぴょこ。

和「大野さん、なにやってんですか；」

智「あ、かず～！お魚ちゃんとお話してたとこ^^」

和「ったくもぉ～・・・あ、この人内科医の大野さん。こっちは幼なじみのA。」

『あ、こ、こんにちはぁ・・・』

休日なので白衣は着ていないものの、医者と聞いた瞬間、Aはガチガチに緊張してしまい、和也の後ろに隠れてしまった。