山風ｸﾘﾆｯｸ５！ (ページ4)

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和「先生、レントゲンあがりました。」

智「ありがとう。・・・ん～、こりゃ辛かったろうね；Aちゃん呼んであげて？」

レントゲンが仕上がるまで待合室で待ってもらっていたAを再び診察室に呼んでもらうと、不安でいっぱいのAが和也にしがみついたまま入ってきた。

目には涙をため、完全に智のことを警戒している。

智「Aちゃ～ん、そんな怖い顔しないでよ～；」

和「んふふ、心配なんだよね？」

智「まぁ座って？これがさっき撮ったレントゲン。お腹のところ、白くなってるのわかるかな？」

『・・・・・・頷』

智「今ね、Aちゃんのお腹の中で便が溜まっちゃって苦しくなってるの。
飲み薬で出なかったのは、お腹の中で固まっちゃってるからだと思うんだ。
だから、飲み薬より強いお薬を使って、便を柔らかくしてあげないと、苦しいままだと思うんだよね；」

『おくすりのんだら・・・なおる？涙』

智「今日使うのは飲むお薬じゃないんだ。」

『ちゅうしゃは、やだよ？涙』

智「注射でもないよ^^」

『・・・・・・？？』

飲み薬でも注射でもないと言われ、きょとん顔のA。
注射じゃないとわかり、少し安心したような表情にも見える。
そんなAの顔を見ると、今から行う処置を説明するのが心苦しくなった。

智「とりあえず、ベッドに横になろうか、ね？」

『え・・・？涙』

和「ほら、さっきと一緒、ね？今度は横向きにゴロンしよっか。」

和也はAが嫌がる前にベッドに寝かせ、腰にバスタオルを広げると膝を曲げるように指示をした。

不安でいっぱいのAのからだはガチガチにかたまっていて、身構えているのが顕著にわかる。

『ふぇ・・・泣』

智「もう一度お腹の状態みせてね。今度はお腹の中診るよ？力抜いてくれてたら、なんにも痛いことないからね撫」

『やだっ、帰る～泣』

和「よしよし、お腹痛いの、はやくバイバイしような？撫」

和也がAの固定に回り、智が一声かけてからAの下着をおろしたが、怖がっているAには今の状況がわかっていないようで、ただひたすら大泣きするだけだった。

智「ごめんね、ちょっとお尻冷たいよ？」

『ビクッ！Σ泣』

和「今からお腹の中診るよ～。だいじょうぶ、ね？怖くないからな～撫」

怖がるAのなだめ役は和也に任せ、智は１秒でも早く触診を終わらせることに集中した。