山風ｸﾘﾆｯｸ５！ (ページ23)

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翔「Aちゃん、こいつの言うこと信じちゃだめだからね！」

雅「俺は翔ちゃんのこと褒めてるだけなのにーっ！」

『せんせ・・・ありがとう。落ち着いた^^』

雅「ほらぁ！翔ちゃんの手はやっぱり魔法の手だね☆」

翔「Aちゃんのためなら、いつでもパワーわけてあげるね笑」

緊張に包まれていたはずのその場の雰囲気が、じわじわ溶け出して暖かくなったのは、間違いなく雅紀のおかげで。

言葉には表さないけれど、翔は雅紀に「ありがとう」とアイコンタクトを送った。

翔は再び駆血帯を手にすると、力の抜けたAの腕にすばやく巻きつける。
雅紀もそれを察知して、片手はAの目の上に置いたまま、血液が引けやすいようにAの手をぎゅっと包み込んで握らせた。

雅「今度は俺がAちゃんにパワーを送る番っ！」

翔はあえてAには声をかけず、さっと消毒して針を手にした。

翔「Aちゃん、息ふーってはいてごらん？」

『・・・？ふーーー・・・ビクッ！Σんっ、んっ！涙』

雅「ごめんね、ちょっとの間動かないで我慢ね～。」

翔「上手上手。頑張れてるよ～。もう終わるからなぁ～。」

手際よく採血を終え、穿刺部位を押さえて圧迫止血を施す。
雅紀はそっと目隠しのタオルをどけると、涙でにじむAの顔を拭ってあげた。

雅「ほぉら、もう終わった。よく頑張ったね～！」

翔「いきなり採血しちゃってごめんね？リラックスしてるうちに済ませてあげたくて。撫」

Aが泣き止むまで少し時間はかかったものの、翔の作戦によりまた過呼吸を誘発するようなこともなく診察を終えることができた。

Aちゃんのような病院嫌いの子のためにも、負担を減らしてあげられるような先生を目指すよ。

fin.

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古城ナナｻﾏ
ﾘｸｴｽﾄありがとうございます！

過呼吸というお題に沿ったお話が
かけていたかわかりませんが・・・

更新が遅くなりすいませんでした。