山風ｸﾘﾆｯｸ５！ (ページ22)

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翔「しばらくおめめつぶって、からだ休ませてあげようね。」

雅「Aちゃん、ちょっとおめめつぶれるかな？」

翔が雅紀にアイコンタクトを送ると、Aの目にはタオルがかけられ、その上から雅紀が優しく手を重ねた。

雅「ゆーっくり大きく深呼吸しようね。しばらくしたら手足の痺れもなくなるから心配ないよ～。」

Aの視界が遮られたことを確認した翔は、物音を立てずに奥にいったん引っ込むと、採血の準備をして戻ってきた。

翔「Aちゃん、ごめんねぇ。こっちの手、だらーんてしてくれる？」

『・・・え？』

翔「力抜いててくれたらいいからね～。」

声からだけでも緊張が伝わるほど上ずっていたため、翔はAが安心して力が抜けるよう、一度手にした駆血帯を置いてAの手を優しく包みこんだ。

雅「翔ちゃんの手、おっきくて温かいでしょ～？俺、好きなんだよね～。」

翔「なんか俺らがいつも手繋いでるみたいじゃねぇかよ！///誤解するような発言、やめてくれよ～；」

雅「なにさ！いつも俺が元気ないとき、翔ちゃんから手ぎゅってしてくれるじゃん！あれ、すっごいパワーもらえるんだからね！」

翔「だぁ～、もう！///だからって、それ別にAちゃんの前で言うことじゃなくね？！」

完全に動揺しきっている翔と、必死になって翔に食いつく雅紀。
そんなやり取りがおもしろくて、自然とAの腕の力は抜けていった。