山風ｸﾘﾆｯｸ５！ (ページ21)

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翔「こんにちは^^」

『んっ・・・んっ・・・涙』

翔「あはは。大丈夫、大丈夫。まだなにもしないから。今日は風邪気味ってことだけど～・・・痛いのは喉と頭か。」

問診票をみながらAの症状を把握していき、すっとAの方に向き直った。

翔「ちょっと脈はかるね？痛いことなにもないから、腕だらーんってして深呼吸しててよ？」

翔がさっとAの手をとり、脈をはかっていく。
相当緊張しているようで、脈が速いどころか呼吸も速くなってきている。

翔「Aちゃーん？ゆっくり大きく、ふーって息吐けるかな？」

『っ・・・っ・・・』

翔「苦しくなってきちゃったね。大丈夫、心配ないよ～。ちゃんと息吸えてるから、ふーって吐いてごらん？」

雅「だぁいじょうぶ、なんも怖いことないから、ね？苦しいの、すぐ落ち着くからね～。」

うまく呼吸ができなくなっているAは、胸元をつかんで必死に息を吸おうとしている。

パニックを起こしかけて苦しむAに、翔と雅紀は絶えず明るく声をかけ、手を握ったり背中をさすったりして安心させた。

『はぁ・・・はぁ・・・』

翔「ん、もう一度脈はかるよ？・・・うん、落ち着いたね。」

雅「びっくりしちゃったねぇ。もう苦しいことないからね～^^ 頑張った、頑張った！撫」

翔「ちょっとベッドに横になって休もうか。」

雅紀の支えによってAベッドに寝かせると、翔はイスをひいてAの目線に合わせて笑顔を見せた。