山風ｸﾘﾆｯｸ５！ (ページ3)

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和「Aちゃ～ん、どうしたぁ？撫」

『・・・・・・ふぇっ涙』

和「先生、なんにも痛いことしないよ？風邪のときと同じ。お腹の調子どうかなぁって診るだけだから、ね？」

智「痛いことないって約束するから、ね？」

２人になだめられて、ようやくベッドに移る気になってくれたA。
それでも緊張は抜けていないようで、横になってもベッドの上でガチガチに力が入っている。

智「ちょっと膝立てるからね～。ほら、力抜いててよ？」

和「力入ってたらわかんないからね。ゆっくり大きく呼吸しててね。」

智はAの緊張がほぐれるようにと、触診の前にお腹に手をあて、ぐるぐると大きく撫でて力が抜けるのを待った。

和也もAの頭を優しく撫で、肩のあたりをトントンと規則正しくたたき続ける。

智「じゃあちょっと診ていくからね～。痛いところあったら教えてよ？」

智は胃のあたりから触診をはじめ、Aの表情の変化に注意しながらだんだん下腹部に移動していく。

智「今度は下のお腹触るね～。」

ぽっこり出ている下腹部は見事に張っていて、智が触診を進めるにつれ、Aの表情も険しくなる。

『・・・んっ涙』

智「ちょっと恥ずかしいかもしれないけど、正直に答えてね？最近お通じあった？」

『・・・・・・///涙』
智「お腹痛かったから、ご飯も食べれなかったんだね。お母さんの言ってたお薬って、便秘薬か何かかな？」

『・・・頷。』

智「そっかぁ^^ お薬で出た？」

『・・・・・・うえぇ～ん泣』

Aは恥ずかしさから泣き出してしまった。
よくよく話を聞くと、５日ほど出ていないらしく、友達に便秘薬の存在を教えてもらい、親に内緒で飲んでいたとのこと。

中学に入ってから何度かそういうことがあったらしく、今までは便秘薬を飲むと出ていたが、今回はまだ出ていないらしい。

智「お腹の状態を詳しく見ないとわからないから、ちょっとレントゲンとらせてね？にの、お願い。」

Aが和也とレントゲンを撮りに行っているうちに母親を診察室に呼び、Aが便秘で食欲がなかったこと、レントゲンで確認してみないとわからないが、市販の便秘薬で出ていないとなると、一度病院で処置した方がいいと言うことを伝えた。