山風ｸﾘﾆｯｸ５！ (ページ20)

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ｶﾙﾃ 025 * 古城ナナｻﾏページ20

ｶﾙﾃ025 * 古城ナナｻﾏ(14)
担当医 * 櫻井
担当看護師 * 相葉
診療科 * 小児科
病名 * 過呼吸

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わたしは昔から緊張しやすく、大事な時に限って体調を崩すこともめずらしくない。

そして今も、わたしの緊張はピークに達そうとしていた。

「Aちゃん、どうぞ～！」

診察室から元気すぎるほどの声が私を呼んでいる。
でも、そう簡単にその声のする方に向かうことができない。
病院嫌いのわたしが待合室にいること自体奇跡なのだから。

そんな考えが頭の中をループしながらうつむいていると、知らぬ間に目の前に大きな影。
すっと目の前にしゃがんで顔をのぞきこみながら、大きな手がわたしの背中を優しく撫でる。

雅「Aちゃん、頑張ってこれたね^^撫」

『んっ・・・涙』

雅「今日も翔ちゃんが診てくれるから心配いらないよ？ちゃーんと白衣も脱いで待ってくれてる。ね？怖いこと何もないよ？」

『・・・・・・。』

雅「大丈夫、僕がついてるから。しんどいの、早く治してもらおうね。」

ちょっと強引に背中を押され、肩を抱かれながら診察室に連行されてしまったA。

緊張で泣きそうになるAを、とびっきりの優しい笑顔で翔が迎えた。