山風ｸﾘﾆｯｸ５！ (ページ14)

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和「ちょ、ガーゼ多めに持ってきて。それから小児科の櫻井先生呼んで！早く！」

「はい！」

和也は受け取ったガーゼで再び鼻を覆って止血を続ける。
しばらくして翔がかけつけてくれ、状況を伝えた。

和「病室で１度嘔吐した後、ここに来たみたいです。俺が駆けつけてから鼻出血があり、今で15分経過してます。」

そう伝える和也の周りには、何度も交換した形跡である真っ赤に染まったガーゼがたくさん散乱していた。

翔「なんでAちゃんがこんなところに・・・？ちょっと脈はかるよ～？Aちゃん、わかるか？」

『・・・頷。』

翔「しばらく止まらないだろうから、輸血持ってくるわ。すいません、どこか処置室空いてます？」

「奥の部屋が１つ空いているので、そこ使ってください。」

翔「ありがとう。じゃあ移動しようか。ニノはそのまま止血してて。」

和「はい。」

翔「ちょっと移動するからね。頭くらくらするといけないから、目つぶっててよ？」

翔が抱き上げて処置室まで運び、和也がベッドに座ってAをうしろから抱え込むような体勢になって、もたれかけさせた。

和「もっと寄っかかっていいからね。上向くと逆流しちゃうから、ちょっと下向いててよ？」

翔「血圧はからせてよ～。・・・ん～；下がってきてるな。
よし、じゃあちょっとチクっとするからな～。」

『んっ！やぁ・・・っ涙』

和「よしよし、ちょっと我慢ね～。だいじょぶ、だいじょぶ。」

頭がぼーっとしていても、腕をひっこめようと必死に体をひねって抵抗するA。
しかし、まったく力が入っていないため、和也によって簡単に固定されてしまった。

『やっ、やぁっ！涙』

翔「こぉら、動かないよ～？・・・ほら、もう終わった^^」

『Σふぇっ・・・涙』

和「えらいえらい^^撫」

翔「事情は後から聞くとして・・・。ニノ、病棟には連絡入れとくから、鼻出血止まるまでAちゃんのことよろしく。」

和「はい、わかりました^^」

翔は和也に目で合図を送ると、Aの頭をポンポンとたたいて病棟に戻っていった。