山風ｸﾘﾆｯｸ５！ (ページ2)

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智「・・・お母さん、一緒の方がよかった？；」

『・・・・・・んーん。』

未だに拗ねているAに困り顔の智がおずおず聞いてみたが、小さく首を横に振ったのを確認して安堵した。

智「風邪でもないのに病院なんて、誰でも嫌だもんね笑。お母さん、Aちゃんがダイエットしてるんじゃないかって心配してたみたいだけど・・・。」

『・・・してない。そんなんじゃない。』

智「そっか^^じゃあせっかくだし、ちょっと診察だけしとこうか、ね？」

『え・・・』

智「ほら、ダイエットじゃないにしても、食欲がないのは先生も心配だからさ？ちょっと胸の音聞いたり、お腹の様子見るだけだから、ね？」

何を言っても目線を合わせてくれないAに困りながらも、智は首からかけていた聴診器を耳にあて、何事もないようにさらっと診察に入った。

智「はい、じゃあ胸の音聴くからね？ゆっくりすーはーしててね～^^」

熱があって機嫌が悪いわけでもないので、聴診だけで嫌がることはなく、あっという間に聴診が終わった。

智「うん、胸の音も問題ないね。ちょっとおめめ診るからね～。」

そう言って下まぶたをめくってみても、特に貧血の症状等はなく安心した。

智「うん、大丈夫。じゃあ最後、お腹診るからベッドに横になってくれるかな？」

『・・・・・・拒』

今まで難なく診察に協力してくれていたAだったが、腹部の診察だと伝えた瞬間に体を縮こませ、イヤイヤと首を横に振った。

智「お腹診るって言っても、ちょっと触診するだけだよ？胃が荒れてないかなぁ～とか、お腹張ってないかなぁ～って診るだけ。」

『・・・・・・拒』

優しく顔を覗き込みながら話してみても、ベッドに移動しようとはせず、イヤイヤと首を横に振るばかり。

診察を怖がってるというよりは、嫌がってる。きっと不安なことがあるんだろうなと思い、中待合から様子をうかがっていた和也に目で合図を送って介助を頼んだ。