山風ｸﾘﾆｯｸ６！ (ページ8)

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ｶﾙﾃ 027 * ゆうかｻﾏページ8

ｶﾙﾃ027 * ゆうかｻﾏ(7)
担当医 * 松本
担当看護師 * 櫻井
診療科 * 小児外科
病名 * 虫垂炎

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今日学校でお腹が痛くなって早退し、そのまま近くの小児科で受診した。
熱も微熱だし、お腹の風邪でしょうということで、薬をもらって帰宅。

お母さんは下の妹を保育園に迎えに行かなければならず、今は家に一人だ。
お母さん、まだかなぁ～と思いながらぼーっとしていると、だんだんお腹が痛くなってきた。

助けを呼んでも誰も来てくれることはなく、シーツを握りしめて痛みに耐えるしかなかった。

どれくらい痛みと闘っていたかわからない。
玄関で物音がして、お母さんと妹が帰ってきたんだってわかったけど、もう声を出す余裕もなかった。

母「A～、ごめんね？一人にしちゃって・・・って、A？！」

『っΣ！んっ・・・涙』

母「A！どうしたの？お腹痛いの？」

布団の中でうずくまり、必死に痛みと闘っているAは、小さく頷くことしかできず、気づけばお母さんに抱かれて車に乗っていた。

状況がつかめていない妹は横で泣きじゃくっているけど、その声ですらも今は痛みを刺激しているように感じる。

母「A、もうすぐ着くからね！」

ただ事ではないと判断した母親は、昼間にかかった小児科を通り越し、複数の診療科を持つ少し離れた山風クリニックに向かった。

母親のパニック加減に、一人の男性看護師が近寄ってきてくれ、慌てふためく母親からAを受け取ると、空いている処置室まで運んでくれた。

Aの額は汗でびっしょり、痛みに耐えるため、身を縮こませて服をぎゅっと握りしめていた。

翔「お母さん、落ち着いてください。今から先生に診てもらいますからね。」

母「あの、Aは・・・涙」

翔「Aちゃんは僕たちが助けます！痛みが出だしたのはいつ頃ですか？」

翔は母親を落ち着かせながら詳しく話を聞きだし、処置室付近にいた看護師に先生を呼んでもらうよう指示を飛ばした。