山風ｸﾘﾆｯｸ６！ (ページ26)

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１５分後。

和「じゃあそろそろAちゃん呼んできますね？」

雅「あ、はーい^^」

和也が再びAを呼びに行くと、泣きそうな顔をしながらもおとなしく診察室に入ることができた。

雅「お待たせ^^ お薬効いてきたかな？じゃあねぇ、今度はイスじゃなくて、こっちのベッドに横になってくれるかな？」

『なにするの？怯』

雅「今から先生が一瞬でお耳のばい菌やっつけちゃうからね！Aちゃんはリラックスして寝転がっててくれればいいよ^^」

和「はぁい、じゃあこっち下にして横向きに寝られるかな？」

Aはびくびくと怯えながらも、和也の誘導によってベッドに横になった。
それを確認した和也は、少しでも安心できるようにと大きく背中を撫でてやる。

雅「ちょっとの間だけ、先生マスクと手袋していい？」

『えっ・・・涙』

雅「ちょっと怖くなっちゃうかな？どう？かっこいい？」

『ﾋﾞｸﾋﾞｸ・・・』

雅紀はあえてAの目の前でマスクとラテックスグローブを装着し、怖がらなくても大丈夫だということをアピールした。

和「んふふｗなんかしっくりこない笑」

雅「あれ？おかしいなぁ？これすると、歯医者さんみたいでかっこよくない？」

和「歯医者さんがかっこいいなんておもわないよね～？笑」

雅「うん、まぁ先生も歯医者さん苦手だけどね～；苦笑」

『こゎく、ない、よ？・・・せんせいだもん、ね？涙』

雅「うん！マスクしてても中身は雅紀先生だからねーつって♪」

和「よかったですね、相葉さんｗ」

雅「うんｗ」

白衣だけで怖がるAが、マスクをつけても怖くないと言ってくれたことに大きな成長を感じ、２人は目を合わせて微笑んだ。

雅「じゃあ、さっさとやっちゃおっか！まずはお耳の綿取るね～。」

和也が頭部を固定したのを確認すると、耳の中にピンセットをつっこみ、麻酔綿を取り出した。

雅「はぁい、じゃあお耳にさっきと一緒の器具入れるよ～？」

『んっ！Σ』

雅「まだまだ、ね？ほら、力抜いてリラックス～^^」

和「一緒に深呼吸しよっか。ね？はい、すって～・・・はいて～・・・」

『す～・・・は～・・・』

雅「上手じょうず！だんだん力抜けてきてるよ～。」

和也がAと目線を合わせ、大きく背中を撫でながら一緒に深呼吸を行ったことで、だんだん肩の力が抜けていくのがわかった。