山風ｸﾘﾆｯｸ６！ (ページ23)

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ｶﾙﾃ 030 * あこｻﾏページ23

ｶﾙﾃ030 * あこｻﾏ(10)
担当医 * 相葉
担当看護師 * 二宮
診療科 * 耳鼻科
病名 * 中耳炎

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和「せんせ、次の患者さんお願いします。」

雅「はーい！あ、Aちゃん久しぶりだね～。白衣、白衣っと♪」

白衣を見ただけで怖がってしまうA。
雅紀はAに恐怖心を与えないよう、白衣を脱ぐと、ワイシャツの袖を軽くまくった。

雅「よぉし、準備おっけー！」

和「じゃあ呼びますよ～。」

和也が待合室に出て声をかけると、母親の後ろに隠れ、しがみつくようにしながらAが診察室に入ってきた。

和「こんにちは^^ こちらどうぞ～。」

雅「おっ！Aちゃん、こんにちはー！お母さんもこんにちは^^」

母「こんにちは。よろしくお願いします。」

雅「Aちゃーん？そんなところ隠れてないで、先生にお顔見せて？」

『やぁ～！涙』

和「ん？やぁなの？撫」

『んーっ！涙』

雅「先生、久しぶりにAちゃんに会えて嬉しいな～^^」

『・・・・・・ﾁﾗｯ///』

雅「あひゃひゃ！Aちゃんの可愛いお顔見えたー！撫」

『・・・・・いひひｗ』

雅「ん♪今日はどうされましたか？」

母「先週から熱があって、小児科にかかってたんですけど・・・。耳が痛いって言いだして、小児科の先生に相談したら耳鼻科に行ってくださいって言われて・・・。あまりにも痛がるので、今は痛み止めのお薬飲んでるんですが。」

雅「そうでしたか。それは心配ですね～。Aちゃん、お耳痛くなっちゃった？」

『痛くないよ。もう痛くない・・・』

雅「ん～？でも、お熱下がらないの、心配だよね？」

『お薬、飲んでるもん・・・涙』

雅「そっかー！お薬頑張って飲んでるんだね^^ でもね？今のお薬だけじゃ、Aちゃんの耳の中のばい菌に勝てないんだ？」

『えぇ～？涙』

雅「だからね？先生がお耳のばい菌やっつけるね！」

和「おイス、座れるかな？撫」

『んー・・・涙』

不安そうな顔をして母親の服を握りしめながらも、再び痛み出した耳に耐えられなくなったのか、大人しく診察イスに座ってくれた。

雅「えらいねぇ、Aちゃん。おイス、座れたね^^」

和「よぉし、じゃあ先生にお耳の中診てもらおうね。」

和也がAの頭部を動かして横を向かせると、一瞬にして緊張でこわばってしまったAの頭を両手で包み込んで固定した。