山風ｸﾘﾆｯｸ６！ (ページ18)

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ｶﾙﾃ 029 * ＊花ｻﾏページ18

ｶﾙﾃ029 * ＊花ｻﾏ(14)
担当医 * 櫻井
担当看護師 * 松本
診療科 * 内科
病名 * 甲状腺の病気

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学校の内科検診でまさかの再検査通知が渡されたのは１週間前。

特にこれといった自覚症状もなく、平穏に過ごしていたAにとって、あまりにも理解不能だった。

通知を受けたものの、自分から病院に行く気にはなれず、中身も見ずに自分の部屋に隠しておいたのが間違いだった。

通知後１週間経っても、再検査証明の紙を提出していないことを不審に思った保健室の先生が、親に電話していたのだ。

こうしてあっさり親に再検査がばれてしまい、学校帰りに病院に寄るよう通達されたのだった。

潤「Aちゃん、診察室にどうぞ^^」

『はぁい・・・』

自覚症状がないのに、なんでよりによって大嫌いな病院なんかに・・・と拗ねながら呼ばれた看護師さんの元に向かう。

潤「どしたぁ？そんなに膨れて笑。」

『だって・・・拗』

潤「まぁ、先生にちゃんと診てもらってさ。なにもなければそれでいいじゃん、な？撫」

『これでなにもなかったら、検診に来た医者訴えてやる！涙』

潤「訴えるって；笑」

翔「Aちゃん、こんにちは^^」

『・・・こんにちは。』

翔「どうしたどうした～？そんなに病院来るの嫌だった？笑」

『嫌だった！涙』

翔「うっΣ・・・そんなはっきり言われちゃうと、先生悲しいな～；」

『なんでしんどくないのに、病院なの？やっぱ帰る・・・』

翔「ちょいちょい！まぁせっかく来たんだし、元気かなって健康チェックするくらいの気持ちでさ？」

『その割に採血の準備してるじゃん！涙』

Aが一通り診察室を見回していると、トレイに布はかけられていたものの、雰囲気からして採血セットであろうというものが目に入った。

翔「あはは；バレた？まぁとりあえず診察から・・・」

『いい！しない！』

潤「ほぉら。わがままもそのくらいにしてやらないと、先生本当に泣いちゃうよ？笑」

『先生のばか！オニ！』

翔「Aちゃ～ん；泣」

Aにあれこれ言われてすっかり凹んでしまった翔だったが、再検査用紙に書かれている症状が気になっていたため、診察を拒否するAを潤に押さえてもらって聴診を行った。