山風ｸﾘﾆｯｸ３！ (ページ14)

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ｶﾙﾃ 014 * みなｻﾏページ14

ｶﾙﾃ014 * みなｻﾏ(5)
担当医 * 二宮
担当看護師 * 松本
診療科 * 小児科
病名 * 目眩と吐き気

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和「はい、次の子お願いします。」

潤「ん。あれ？次の子、初診の子だ。」

和「あら。どうしたんでしょ。」

潤「目眩と吐き気ががひどいみたいだけど･･･とりあえず呼んでくるね。」

和「お願いします。」

潤と一緒に診察室に現れたのは、母親の腕の中でつらそうに俯く女の子だった。

和「こんにちは^^」

母「よろしくお願いします。」

和「今日はどうされました？」

母「最近目眩と吐き気がするってよく言っていて･･･酷いときはご飯も食べれないくらい吐いちゃったりなんです。」

和「わかりました。ちょっと診てみましょうね^^

Aちゃん、クラクラしたり、おえってなっちゃう？」

『んー･･･くらくらって。』

和「そっかぁ。クラクラってなるか～。
じゃあね、まずはモシモシいいかなぁ？」

和也がマスコットのついた聴診器をちらつかせると、潤がAの服をまくった。

潤「モシモシしてもらおうね。ちょっとごめんね～。」

『ん～･･･涙』

和「ほぉら、くまさんがモシモシしてくれるよ～。ゆっくりスーハーしててね～。」

潤「はぁい、次お背中モシモシね。イス回すよ～。」

『んっ！ｸﾗｯ』

和「あらら、クラってきちゃったかな？」

潤「ごめんね。ちょっとおめめ瞑っててよ？」

『ふぇっ･･･涙』

目眩が起きて不安になったAは、めをつむったまま潤にぎゅっとしがみついた。

和也はその様子を伺いながら素早く背部の聴診を済ませた。

和「ちょっとツラいけど、あとお耳だけ見せてよ？」

潤が慎重にイスを回転させ、和也が視診しやすいよう、Aの頭を自分にもたれるように傾けて固定した。

和「ちょっとお耳に器具入れるけど痛くないからね。ちょっとじっとしててよ～。」

『うぇっ、ふぇ～んっ泣』

耳鏡の不快感からか、ビックリしたAは泣き出してしまった。

潤「大丈夫だよ～。すぐ終わるからね。」

和「ん～、ちょっと動かないでなぁ？･･･はい、いいよ～。」

和也は優しく微笑み、泣いてしまったAの頭をポンポンと撫でた。