男話《櫻井》 ページ10
《櫻井eye》
準備で騒々しい教室から離れて
静かなその一角
窓しかない壁を正面にして立つ和
・
櫻「？」
二「…」
・
静かな所まで連れてきたのは
それ相応の話だからで
重要なんだと思う
んだが
立ったまま沈黙、か
言いづらいことか？
相手のタイミングがあるから
それを壊して話し掛けるのはしたくない
聞き逃してしまう言葉が
あるかもしれないから
・
櫻「…」
・
にしても
こっちも見ないなんて
本当どうした？
・
二「翔ちゃん…」
櫻「うん？」
・
『翔ちゃん』呼び
だとしたら
話題はひとつだな
・
二「ヘタレ、辞めました？」
・
振り返った和は
言葉遣いとは裏腹に
敵意に満ちた眼差しを向ける
・
櫻「そうだな」
二「…そう…」
・
和が言ってるのは
あおいの事だ
あの場で『ヘタレ』を取り上げたのは
本気でカチンと来たから
かな
・
櫻「在籍してるとはいえ、俺はやっぱり半分講師だからな。距離が不利な分、詰めれるチャンスは逃さない事にした」
・
手に入れたいと
思ってしまったからには
手を伸ばす
与えられるのを
待ってるだけの子供でも
落ちてくるのを
待っていられる男でも
俺はない
・
二「そう。でも、手加減してくださいよ？あおいの頭の中は今、パンク寸前ですから」
櫻「え？」
・
どういう事だ？
敵意に対して
言い返せたと思ったけど
二重三重に網を張ってるのか？
・
二「翔ちゃんには借りがあるから教えるけど」
櫻「？」
・
《借り》？
あ
服か
突然のコーディネート
あれ、だよな
・
二「デート、あおいとしたよ」
櫻「？！」
二「二人きりで。ちゃんとしたデートをね」
・
敵意から
挑発の顔の和
久しぶりに見たその顔は
以前見たものより男で
余裕すら見える
デート
で、進んだ
とでも言うのか
・
櫻「そ、か…。抜け駆けだな」
二「抜け駆け？んな生易しい言葉はどっかのバカさんに使ってください。…俺は"ズル賢い"んで」
・
ズル賢い、か
確かに
一番の目の上のたんこぶかもしれない
でも
・
櫻「フ、そうな。ま、このまま手を抜く気はねぇよ。パンク寸前でもいい。あおいの頭にある俺じゃない部分を消せるだろうからな」
・
敵うかなんて考えない
結局のところ
決めるのは
あおいだから
・
二「…ーーーーなかった」
櫻「ん？」
二「いいえ、何も。Ｊが来ましたから私は怒られる前に退散します」
櫻「え？」
・
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智美(プロフ) - 面白かったです！主人公との恋愛の結末はどうなったんですか？ (2017年6月21日 10時) (
レス) id: b9bab58b14 (このIDを非表示/違反報告)
あんな(プロフ) - 面白いです！一気に読んでしまいました！続きはいつごろ更新されるでしょうか？ (2016年3月19日 0時) (レス) id: 9cfdae5741 (このIDを非表示/違反報告)
りさにのみぃ - 一気に全部ここまで読んでしまいました（＾_＾）すごく続きがきになります！！更新がんばってください！たのしみにしてます！ (2016年1月11日 0時) (レス) id: a2429dc6d7 (このIDを非表示/違反報告)
美玲 - コメント失礼します！2回目かな。もうやっぱりダメです。かずくんかっこよすぎます！きゅんっきゅんっします笑 本当にかずくんの甘いかんじと大人っぽいとこが … 倒れそうです笑 結末は選べるみたいなのはいかがでしょうか！更新楽しみにしてます！ (2015年8月2日 19時) (レス) id: a92997b8c7 (このIDを非表示/違反報告)
MOON(プロフ) - ゆーんさん» ゆーんｻﾏ>>翔さんですか。そうですか。しかし、私にはどうなるかわかりません← 大人もう一人いますしね…みまもって頂けたら幸いです。ｺﾒﾝﾄありがとうございます!!!!! (2015年4月1日 14時) (レス) id: 8d6b624709 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MOON | 作成日時：2014年4月16日 10時
