ARS学園~ｲｹﾒﾝﾙｰﾑｼｪｱ~25

話したいこと《大野》 ページ19

《大野eye》


櫻「…」

大「…」


・


ステージを使う仕事は
人生の中で通らない子は通らない
でも
経験は
しておいた方が何かに役立つ


・


櫻「…」

大「…」


・


それに
こういう
みんなで何かを
成し遂げようとするのは

楽しいし
仲良くなれるし

きっといい思い出にもなる


・


櫻「…」

大「…ふう、終わった。…showせんせ？」

櫻「…」

大「しょ…くん？」

櫻「早いよ。…待って、も少し…」


・


沢山の経験は
沢山の未来に繫がる

それは
翔くんを見てれば自ずと解る事


たとえ
アクシデントで千切れた暗幕を
縫うのがすんごく遅くても


キラキラになるその経験は
技術とか
座学とか
そういうのだけじゃない


・


大「翔くんはいつまで経ってもお裁縫は不得意だね」

櫻「ー、なんか、こういう景色昔もあったね」

大「うん…」


・


ずっと昔


おとちゃんが
翔くんを連れてってすぐの頃

爺ちゃんの所に
キラキラが消えてしまった
翔くんが居た

キラキラがまだ見えてなかった
当時の俺は
懐かしかったのに

何故か
翔くんが翔くんじゃない気がして
他人を見る目で見てた


一番最初に
showくんに会ったのは

その時だった


・


櫻「…そういえば、元気？…奏」

大「ん…去年までパリに居たけど、今は、ニューヨークで働いてるって」

櫻「へぇ…相変わらず忙しない」


・


恋愛も
キラキラを放つ大事なものだと

俺は思う


・


大「ねえ翔くん」

櫻「うん？」


・


奏は

showくんの
元カノ

でも
翔くんが知ってるのは

奏は
俺の元カノってことだけ


・


大「俺に聞きたいこと…」

櫻「…」


・


showくんが
翔くんと一緒になった事で

それは

どう認識されてるのかわからない
今の今まで

触れずにいた


・


大「ある？」

櫻「…、あるよ」


・


はっきりさせておこう
これは
きっと

翔くんの為でも
俺の為でも

ある


・

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