Love so sweet 【You.Y】第4章 (ページ39)

今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:2,206 hit

Vol.189 信五side ページ39

やすを追いかけて俺も楽屋を出た。
やすもきっと気づいとる。
でもやすも本気で、るなが好きやから。
やすは自販機で飲み物を買って、少し飲んだあと
大きなため息を漏らした。

信｢やすも気づいとるんやろ。よこのこと｣
章｢信ちゃん…｣
やすは力なく笑って、頷いた。
章｢気づくに決まってるやん。ずっと一緒におったメンバーやもん｣
信｢やっぱりか笑｣
自販機のすぐ後ろにあった階段に、
2人並んで腰掛けた。

章｢もうここまで来たら、抑えられへんねん。俺かて本気でるなちゃんが好きやねん｣
やすはさっき買った飲み物のペットボトルを
ぎゅっと握りしめた。
章｢横ちょやない奴には取られたないねん。横ちょがあんな感じのうちに、奪えるんちゃうかって。最低やんな｣
力なく笑うやすに、胸が痛なるわ。

恋とか、そういうのとか、よく分からへんけど
やすもやすで苦しいんやろなって
ちょっとだけ分かった。
章｢気付かないふり、してんねん｣
信｢やす…｣
章｢横ちょのこと大好きやけど、るなちゃんとおる横ちょも大好きやけど、チャンスがあるなら逃したくないんや｣
信｢チャンスか…｣
章｢俺かて横ちょに負けへんくらい、るなちゃんのこと好きやもん｣

信｢俺は、やすだけを応援するとか出来ひん。よこもやすも大事なメンバーやから。話はいくらでも聞いたる｣
章｢信ちゃん、ありがとうね｣
信｢おう｣
やすがいつもの笑顔で微笑んで、俺も
微笑み返した。

章｢俺こそがるなちゃんを幸せにしたるって決めてん｣
信｢そかそか。応援してんで｣
章｢離れたりなんかせん。俺は生涯ずっとるなちゃんのそばにおったるねん｣
信｢やすかっこええやん｣
章｢信ちゃんもかっこええよ?笑｣
信｢お世辞は要らんわ笑｣
章｢お世辞ちゃうねんけど!笑｣

す｢ヒナちょうどよかったわ。ヒナの番やで｣
信｢そうか。ありがとさん｣
すばるにお礼を言うて、撮影に向かった。
やすはすばると、楽屋に戻っていった。
さてと、eighterの為に気合い入れて頑張るで。
今日の新曲も完璧にせなね。
言われたように動いて、メロディーに乗って
俺のパートを歌う。

｢明けない夜はない｣か。
この夜もいつかは明けるんやろか。
いつもの元気なよこに戻るんやろか。
やすの恋も応援してるけど、俺は出来れば
よことるなに元通りになって欲しいて思てる。
戻れるんちゃう?戻るんちゃう?って思うで。

どこまでも真っ直ぐに思い合う2人なら
すぐ戻れるんちゃうかって俺は密かに思ってる。