Vol.168 るなside ページ18
もう何もする気ないや。
歩き疲れた…。
潤｢はぁ!?るな!?おい!るな!｣
る｢まつじゅん…｣
たまたま裏口からでてきた松潤に
肩をだかれて、カフェの中に入った。
潤｢びしょびしょじゃん。ちょっと待ってろ｣
松潤が2階からタオルを持ってきてくれて
濡れた体を拭いた。
店の厨房で暖かいココアを入れて、
わたしに出してくれた。
潤｢どうしたんだよあんなとこで｣
思い出したくなさすぎる。
あんなきみくん、きみくんじゃないし
16年見てきて、あんなきみくん見たことない。
潤｢よことなんかあった?｣
なんで分かっちゃうかな〜。
潤｢…マジかよ｣
る｢まだなんも言ってないけど｣
潤｢じゃあなんでそんな泣きそうなんだよ｣
松潤はわたしの隣に座って、
心配そうに見つめてきた。
潤｢無理に話さなくていいよ。聞きたいけど、話せるようになったらでいいし、部屋も空いてるし、お風呂は今相葉くんが入ってると思うけど｣
る｢うん、ありがとう｣
せっかく出してくれたココアも、
飲む気になれなくて、そのまま置いて
2階に上がった。
部屋に入る時、同じタイミングで
にのが出てきた。
和｢るな!?どうしたんだよお前｣
る｢なんでもない。そっとしといてくれる?｣
和｢ん、わかった。お風呂相葉くんが最後だから、終わればいつでも入れるからね｣
優しく微笑んでから、リビングに走っていった。
にのの後ろ姿をしばらく眺めてから、
部屋に入った。
仲直りしたあと、グッズだけこっちに持ってきて
この部屋を保管場所にしていた。
クローゼットの中には
泊まった時の為のパジャマが入ってる。
それに着替えて、ベッドに寝っ転がった。
グッズ、飾ってなくてよかった…。
辛くて辛くて、しんどくなるから。
今は。
潤｢風呂入んねぇと風邪ひくぞ｣
いつの間にか松潤が部屋にいた。
潤｢飯持ってこようか?｣
る｢いらない｣
潤｢そっか。ゆっくり休めよ｣
る｢ありがとね｣
松潤は部屋を出てそっとドアを閉めた。
お風呂入る気にもなれないし
ご飯食べる気も起きない。
なんもする気になれないわ〜。
ただただ、きみくんから放たれたあの言葉と
あの冷たい目が頭から離れなかった。
わたし、きみくんに嫌なことしちゃっかな。
ウザかったのかな。
わたしに悪いとこあるなら言って欲しい。
きみくんのためなら、いくらでも直すよ。
ちゃんと受け止めて直す努力するよ。
きみくん、なんで。
なんで、あんな冷たくしたの…。
もう嫌いなのかな。また涙が溢れ出した。
悲しい。
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作者名：あらしちゃん | 作成日時：2020年2月18日 22時
