Vol.165 裕side ページ15
見られてたんや…。
りんはまたニヤリと笑った。
り｢手繋いでるんですもん。彼女ですよね｣
裕｢だったら何やねん。るなに何する気なんや｣
り｢彼女さん、るなって言うんですね笑｣
裕｢るなに何もすなよ｣
り｢じゃあるなちゃんと別れて、あたしと付き合ってください｣
裕｢はぁ?遊びに付き合ってる場合ちゃうねん。仕事やから｣
り｢るなちゃんカフェやってるんですよね。この写真が週刊誌に出たら、どうなっちゃうんだろう笑｣
仕事や言うて、逃げようとした足を止めた。
なに…言うてんのこいつ。
り｢eighter?でしたっけ笑その人達にひどい嫌がらせされて、カフェ潰れちゃうんじゃない?笑｣
そんなんあかん。るなの大切な場所や。
大事な幼馴染5人とつくりあげてきた、
大切な場所や。
そんな場所を、壊させたりなんかさせへん。
りんは何がおもろいんか、にやにやしとる。
なんやねん、きっしょ。
り｢そんな怖い顔しないでくださいよ。るなっ女と別れて、あたしと付き合えばいいだけの話｣
裕｢…わかった。お前と付き合うたら、るなに何もしないんやな?｣
り｢うん!付き合ってくれるの!?｣
裕｢ほんまに何もすなよ。絶対やからな｣
り｢やったぁ!裕くんだいすきっ｣
りんは嬉しそうに笑って、俺に抱きつく。
俺は全然笑えへんねんけど。
り｢今日裕くんち行っていいっ?｣
裕｢おん｣
住所だけ教えて、仕事に向かった。
マネージャーの車ん中で、スマホを開いたら
るなからLINEが来てた。
｢ヒルナンデスお疲れ様｣のメッセージと
｢りんちゃんきみくんのこと好きなのかな、
取られないか不安だよ｣ってメッセージと
｢さっきのは唯夏が勝手に送ったごめん!笑｣って
メッセージ。
真ん中のはるなの本心でもあったりするんかな。
愛おしくて切なくて、
今すぐ抱きしめたい。
りんと付き合って、るなと別れなあかん。
そうしなかったら、るなとるなのお店と
あの5人が危ないんや。
こうするしかないん?るなやあの5人は
危険な目にあわせたない。
何でよりによって俺やねん。
亮｢横山くん、ヒルナンデス見たで｣
裕｢ありがとうな｣
忠｢あいつ横山くんにボディタッチしすぎやない?｣
亮｢ほんまそれやな。るなちゃん不安になってへんかな｣
章｢彼氏でもない亮が心配してんで笑｣
す｢仕事はよ終わらせて、よこをるなんとこに行かせたらなあかんな笑｣
忠｢せやせや笑不安にさせてごめんて、抱きしめるんやで｣
メンバーの優しさと笑顔が
今はめちゃくちゃ心を痛くした。
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作者名：あらしちゃん | 作成日時：2020年2月18日 22時
