帝王様とあたし様 4 [s.s] (ページ7)

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067.予行演習③ ページ7

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『ふひひひひひひ』

｢ぎゃぁぁぁぁぁ！！｣

行くところ行くところお化けが追いかけてくる。

あたしは必死に逃げ回る。

｢ぎゃぁぁぁ！やだ！来ないでー！！｣

｢翔くーん！！｣

え…どこ！？

翔くん！？どこ行ったのよ！

『ふひひひひひ』

｢ぎゃぁぁぁぁ！！｣

待って、待って！

本当にどこ行ったのよ！！

あたしは涙目で必死に走った。

｢翔くん！？どこ！？｣

『ふひひひひひ』

｢ぎゃぁぁぁぁぁ！！
来ないでつってるでしょー！！
いやぁぁぁぁ！！｣

あたしを追いかけてお化けはいなくなった。

ホッとしたその時。

ポンと肩を叩かれた。

あたしはビクッとして…

｢いーーーーやーーー！！！｣

？『おい』

｢バカーー！しょーーくん！！どこーー！｣

翔『おい！！』

恐る恐る目を開けると目の前にいるのは翔くん。

翔『ここだって…』

｢しょ…翔くん？｣

翔『はぁ…はぁ…バカってなんだよ…てか何泣いてんだよ…』

翔くんの息が荒い。

あぁ、きっと走って戻ってきてくれたんだ。

あたしはホッとして…

翔『うわ！』

翔くんに抱きついた。

翔『なんだよお前！ちょっ…』

｢な…なんで置いていくのよ…ひっく…ひっく…
こ…怖いじゃん…ひっく｣

翔くんの爽やかな香りがすると思った時。

頭をぽんぽんとしてくれた。

翔『悪かったよ…』

｢へ？｣

翔『置いていったりして悪かったつってんの…』

ドキッ

態度がでかかったり

口悪かったり

命令したり

ドSになったり

優しくなかったり

優しかったり…

どれが本当の翔くんなんだろう