【アルスマグナ】甘く切なく。【短編集】

★HAPPY HALLOWEEN★　#アキラ ページ1

今日はいつも以上に学校中が騒がしい。

そう、今日は年に一度のハロウィンー

年に一度と聞くと、どうしてもやりたいと思ってしまう俺。

だから今日は・・


「trick or treat!!」

部室のドアを開け、そう叫んだ。

せっかく仮装までしたのに、

「・・・？」

目の前にはポツンと一人で座っている猫だけ。

いや、猫の仮装をしたAがいたー


「お、お前・・一人で何してんだよw」

俺がそう問うと、

「今日、ハロウィンだから・・

　その・・アキラに・・//」

Aは恥ずかしそうに顔を赤くして、手のひらを俺の方に差し出した。


「お菓子をくれないと・・イタズラしちゃうぞ？//」

照れながらみせたその笑顔に

俺は胸がしめつけられて、


いつの間にか俺はAを抱きしめていた。

「お前・・わざわざ俺にもらうために・・？」

耳元でそう囁くと、

「う、うんっ・・//」

と、少し頷いてそう答えた。


今日がハロウィンだと知らず、俺はずっとバスケしてて

もしかしたらと思って部室に駆けつけたんだ。

けど・・来てよかった。

Aの仮装・・すっげぇ似合ってるし。


年に一度しか見れねぇAの仮装見れたし。

この瞬間を独り占めできているという満足感でか、

俺はもう一度Aをぎゅっと強く抱きしめた。


「けど・・俺、お菓子持ってない。」

急いで駆けつけたから、

飴一つも持ってない。

「そっか・・・」

Aは少し寂しそうにそう呟く。


俺はそれで思いついたんだ。

けどこれは、あることを確かめる方法でもあった。



「あのさ・・お菓子のかわりに、お前を今日、


　独り占めしてもいいか？」


自分で口に出しておいて、恥ずかしくなる。

Aは少し間をあけて、コクンと頷いた。



「じゃあまず、飴の代わりにこれあげる。」

そう言ってAの唇を奪ったー

１日遅れの･･･　#奏→

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