◇122◇ 酔っ払い *Sho* ページ27
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じゃあ、何でコイツはこんなになってんだ？
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そう思った、その時――――――――
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翔「……うっ；」
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柔らかい風が吹いて、俺らの髪をサラサラと揺らすのと同時に
彼の方からツンッとアルコールの香りが漂ってきた。
・・・コイツ、マジで酔っぱらってんのかよ…
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……って、え？
コイツ、Aと同級生ってことは、俺とも同い年なわけだから…未成年だよな？(←今更)
・・・酒、飲んだのか？
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和「…しょーさぁん？」
翔「ん？ あぁ…
えっとー…和…だったよな？」
和「・・・・・(頷)」
翔「…ちょっと、立てるか？」
和「…んーん……むりぃ」
翔「え？…うそっ…ちょ、和？」
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“むりぃ”って言いながら、凭れている自転車に沈み込むように倒れていった和。
かろうじて開いていた目ももうほとんど閉じちゃってる…
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どーすんだよ・・・
ずっとここにいるわけにもいかないし…
でも、立てないって言うし…
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・・・こうなったら、家に連れてくか？
家に行けばAもいるし…
コイツの家、分かんねぇし。
仕方ないよな・・・
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翔「…おい、和。 ちょっと起きて」
和「・・・ん〜・・」
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和の腕を掴んでなんとか自力で座らせ、
酔いでグラッグラな体をなんとか自分の背中に乗せた。
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和「んぅ〜・・・」
翔「さっ、帰りましょうかね…」
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コイツを背負ってるから、直せない自転車の持ち主さんたちに
心の中で「すいません…」と謝りながら、
体に全く力が入っていないコイツを、落とさないようにゆっくりと施設までの道を歩いた。
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作者名：二宮 來侑 | 作成日時：2013年3月9日 12時
