◇114◇ 純粋に ページ19
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心「…あれ？ 雅紀くんは？」
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陽菜との会話を終えた心結ちゃんが、
私の隣に来て雅紀を探すように部屋の中を見渡す。
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「ん？ あぁ(笑)
みんなと遊んでくれてるよ」
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そう言いながらリビングルームの奥で、
すっかりチビちゃん達の人気者になっている雅紀を指差す。
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心「…あ、本当だ(笑)」
「もうすっかり人気者だね〜」
心「雅紀くんの人柄だろうね///」
「何照れちゃってんの〜？(笑)
自分もそこに惚れたんです。って？」
心「ちょっ、別にそんなこと言ってないじゃん…///」
「ふふっ。 言ってなくても分かるんだよ？
幼馴染なんだから(笑)」
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「こんなところで幼馴染発揮しなくていいからっ！」って
照れながら言った心結ちゃんは、居心地が悪くなったのか
私から逃げるように、私と翔の部屋がある方に歩いて行った(笑)
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ホント、恋する乙女は可愛いね。
あんなに純粋に、雅紀に恋してる心結ちゃんが羨ましいよ。
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・・・私もあんな風に―――――…なんてね(笑)
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心結ちゃんを追いかけて、私も自室に向かうと
もう心結ちゃんは勝手に部屋の中に入っていた(笑)
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心「懐かし〜！
全然変わってないね」
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私が来たことに気づいた心結ちゃんが、部屋の中を物色しながら言う。
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「そう？
まぁ、模様替えとかもとくにしないからね(笑)
変わってないかも」
心「今でも翔くんと同じ部屋なんだよね？」
「うん。 ずっと一緒だよ」
心「…あっ、そういえば、張本人は？」
「翔？ 翔なら図書館行くって言ってたよ」
心「ふ〜ん」
「“ふ〜ん”って(笑)」
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自分から聞いたくせに、さほど翔に興味がなかったのか
適当に返事をした心結ちゃんは、私の机の上に置いてあった雑誌を見つけて、
ビックリしたような顔になった。
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作者名：二宮 來侑 | 作成日時：2013年3月9日 12時
