◇109◇ 素直に直接 *Kazunari* ページ13
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雅「本当に、送っていかなくて良かったのかな…？」
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方向が違うAと別れて、途中まで一緒の相葉さんと帰る。
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和「大丈夫だよ、きっと。
いつものことですし…」
雅「ん？ いつもって？」
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俺の言葉に不思議そうな顔をして俺を見る相葉さん。
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和「A、一緒に帰ったり、送ったりしてる時
必ずあそこで“ここまでで大丈夫”って言うんだよね」
雅「そうなの？」
和「うん。
なんか、“送らなくていいです”オーラを出すっていうか…」
雅「そうなんだ… 何でだろ？」
和「全然分かんないんすよねぇ…」
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「う〜ん…」って考え込んでいる相葉さん。
でも俺・・・
そのことも気になってるんだけどさ……
相葉さんに聞きたいことあるんだよね・・・
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和「…相葉さん」
雅「ん？」
和「さっき…Aが、“ここからすぐだから大丈夫”って言った時、
“すぐっちゃすぐだけど…”って言ってたじゃん？」
雅「うん？」
和「相葉さんは、Aの住んでる場所知ってるんですか？」
雅「うーん…
行ったことはないから、詳しくは分からないけど。
どの辺にあるとかそういうことは、前にAから聞いたから知ってるよ」
和「そう…なんだ…」
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相葉さんの言葉に、若干ショックを受けてる俺。
俺が知らないAのことを、いつも相葉さんは知ってるから…
また、嫉妬してるのかな…
ふふっ。 器小せぇな、俺・・・
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きっと相葉さんは素直で純粋な人だから、
気になったことは直接、単刀直入に聞けちゃうんだろうな。
俺も相葉さんみたいに、素直に直接Aに聞けたら…
Aは俺に全てを教えてくれるのかな…？
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・・・なんて、答えの見つからないことを考えながら、
自宅への道を相葉さんと歩いていた。
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作者名：二宮 來侑 | 作成日時：2013年3月9日 12時
