恋人以上、友達止まり《Shintaro.M》 (ページ5)

今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:23,739 hit

#5 ページ5

.

コンビニに入るとちょうど会計をしていた北斗

暖かいお茶と中華まんらしきものを買っていた

「北斗、お疲れ～」

北「あ。お疲れ、何か買う？」

「ううん、平気」

店員さんの「ありがとうございました」と共に商品を受け取って私たちは外に出た

「ごめんね、1人で置いてっちゃって」

行きにマックに置いていってしまったことを謝ると
袋からガサガサと中華まんを取り出す北斗

北「全然。てか、テストどうだった？」

「あー、まぁ、思ったより出来てた」

北「そっか」

中華まんを1口食べて

「あつっ」

ってホクホク口を動かす彼

…ほくほく北斗

我ながらくだらないことを考えていると
「いる？」
って中華まんを差し出してきた

「リップ付いちゃうからいいよ」

最近買った、インスタで話題になっていたリップ
乾燥しなくてプルプルになるからお気に入り

北「別にAのならいいよ」

サラッと恥ずかしいこと言う彼に
全身の体温がグッと上がった

「…じゃあ、」

って、それでも私は直接口にはしないで
1口ぶん、ちぎって北斗に返した

切り取った断面から湯気がブワァっと出てくる

「あ、美味しい」

北「冬って感じだよね」

「これから寒いのしんどいなぁ」
「手とか悴むし、マラソンとかあるし」

北「女子校でもマラソンとかやるんだ」

へぇー、って相変わらず隣でもぐもぐしている北斗

寒くて手に息を吹きかけると「寒いよね」って買ったばかりの暖かいお茶を渡してくれた

北「Aって運動出来そうだけどね」

「あー、競技によりけりかな」

男の子だから直接言わなかったけど、
どっちかっていうと北斗は教室内で本を読んでるタイプだから運動出来なさそう

北「……今、俺運動出来なさそうって思ってたでしょ？」

ズバリ言い当てられてビックリした

その後、中華まんを食べ終えて駅まで歩く道のりで
北斗が以外にも運動が出来る事を知った

.