恋人以上、友達止まり《Shintaro.M》 (ページ22)

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#22 ページ22

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mori着いたよ。

天気はいいものの、風がビュウビュウ音を鳴らす

寒いかなって思って持ってきたコートは腕にかけて
手に持つスマホには1件の通知

A改札入ってすぐ右にいるよ

そう返信して、耳に入っていたイヤホンを鞄にしまっていると「はよ～」ってスーツ姿の森本くん

「おはよ～」

森「え、コートいる？」

「夕方、寒いかなって。」

森「あー、」

森「行こっか。」

確かに、ってちょっと後悔？している森本くんの後を追ってホームに並ぶと、風が髪の毛をぐちゃぐちゃに。

「髪の毛、崩れるなあ」

森「強風だよね、今日」

「入学式で写真撮るのに顔死んでそう」

「あ、後で写真撮ろうよ」

森「いいよ、ジェシーに送ろ」

ジェシーの大学の入学式は昨日だったみたいで
早速友達が出来たのか、知らない人との写真が沢山送られてきた

電車に揺られること数分、いつもの駅で乗り換え

今日が初めての通学だから2人でスマホを片手にキョロキョロする

森「あれ、俺のだと14分発で乗り換えなしで行けるんだけど」

「え、でもそれ各駅？」

森「うん、各駅」

お互いのスマホに表示されている電車が違くて
どの電車に乗れば早く着くのか、如何に乗り換えをしなくて済むのか。

森「あ、でもこれだと早く着きすぎちゃう？」

「いいんじゃない？早くても」

森「6番線だって」

高校の時は15分くらいの短い通学時間だったけど
大学までは1時間ちょっと

森本くんが調べてくれた電車は乗り換え無しだから40分くらいはこのまま電車に立ちっぱなし

「森本くんって高校の時、通学時間長かった？」

森「んー、30分くらいだったかな」

「どうなの、通学時間1時間くらいかかるって」

森「遠いね」

「だよね」

あー
履きなれていない黒いパンプス、痛いなあ

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