恋人以上、友達止まり《Shintaro.M》 (ページ3)

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塾に着いて、マフラーを外しながら
エレベーターに乗り【閉】ボタンを押すと

ドアが閉まる直前に滑り込みで同じクラスの森本くんが入ってきた

森「あ、ごめんね」

「ううん、お疲れ」

森「お疲れ」

無事にドアがしまってエレベーターが上昇する

「抜き打ちテストだってね」

森「ね。ジェシー、テスト見たなら範囲わかってそうじゃない？」

「確かに。でもここ近辺2週間くらいの範囲な気がする」

森「俺、先週の古典文法マジで理解できてないんだって」

「私も文法苦手～」

私たちがいるCクラスの担当である河合先生は
偶に抜き打ちテストをする

本当に偶にだから範囲もわからなくて

受験生として当たり前だろうけど
普段いかに勉強しているか、が重要になる

ガクン、と小さく音を立てて止まったエレベーター

Cクラスがある4階に着くと
森本くんはエレベーターのドアを抑えてくれた

森「いいよ、先」

「ありがと～」

2人揃ってCクラスに入ると

端の席に座っているジェシーが私たちを見て手を挙げた

ジェシーの他にも2.3人既に席に着いて勉強していたから近寄って小声で挨拶した

「おはよ」

森「おはよ、ジェシー」

ジ「おはよ～、隣来る？」

2人がけの席に置いていた荷物を床に下ろして
そこに森本くんが座る

私は2人の後ろの席

森「テスト内容見なかったの？」

ジ「見えなかったんだよ、解答用紙しか見れなかった」

「記述多め？」

ジ「記号も結構あったけど、最後に50字くらいのマスあったよ」

「うわ、記述きっついなぁ」

小声で話していても
勉強している子達にとっては邪魔だったみたいで

周りの視線が痛くなって
一通り話し終えてから
私達も大人しく勉強することにした

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