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重岡side
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『すいません、せっかくの休みなのに付き合ってもらって』
『ああ、全然ええよ。
俺も久々に買い物したいと思ってたところやし。
それにしても、意外と親孝行なところあんねんなあ』
『意外とって！』
今日は部活が休みの日。
なんで神山くんと買い物に来てるのか？
それは昨日の練習終わりのことやった。
*
『あの、神山くん』
『ん？どうしたー』
『もうすぐ俺のオカン誕生日なんすよ』
『おお、おめでとう』
『それで、誕生日プレゼント何がいいか分からんくって。
神山くんやったら何か分かるかなあって』
『うーん、何でそこで俺が出てきたんかは分からんけど笑』
『神山くんのお母さん、いつも試合来てくれはるやないですか。
神山くんちゃんと毎回お母さんとこ行ってるから、きっとお母さん思いなんやろうなと思って。
あとはまあ、同期に聞くにはちょっと恥ずいってことですかね』
『100パーそれやろ、同期に聞かれへんから俺に聞いた』
『バレました？』
『バレたって自分で言うとるから笑
それやったら一緒に買い物行ったろか？』
『いいんすか？』
『おう、ええよ。明日とかどう？休みやし』
『いけます！ありがとうございます！』
*
『いや、俺志望校決める時に結構あっちこっち行って、
オカンに迷惑かけまくったからまあ恩返しをしたいってのもありますね』
『へえ、そうなん』
神山くんがそう言いながらニヤニヤ俺を見ている。
『何でそんなニヤニヤしてるんすか？』
『しげってアホそうやのに、ちゃんと考えること考えてんねんなと思って』
『アホそうは余計でしょ！』
『ああ、ごめんごめん。アホそうってかアホやったな』
『そんなアホアホ言わんでええやないですか！』
そんなことを言いながら道を歩いていた。
『あれ？あそこにおるん、夏希か？』
神山くんの目線の先を追いかけると、
そこには夏希と、その隣にはAがいた。
向こうもこちらに気づいたようで、笑顔で手を振ってこっちに向かってくる。
‘しげと神山先輩じゃないですか！
休みの日まで一緒にいるなんて仲良いですね〜’
『今日はちょっと用があってな。ふたりは買い物？』
「いや、とりあえずうろうろしてるって感じ」
‘邪魔しちゃ悪いし、そろそろ行こうか’
「そうやね、じゃあねー」
とりあえず軽い挨拶だけを交わして、その場を後にした。
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作者名：あさひ | 作成日時：2018年8月30日 18時
