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高校に入学してから1ヶ月ほどが経った頃。
もうすぐ体育祭がある。
私は高校に入る前から体育委員になろうと決めていた。
体育祭の準備をするのが好きで、
中学の時からいつも委員会は体育委員だった。
「もう、またしげ！」
『またって何やねん！』
高校でも体育委員になれてよかったが、
もうひとりの体育委員はしげだった。
「私の真似ばっかするんやめてくれる？」
『いや、それ俺のセリフ！』
そんなことを言いながら、1回目の体育委員会へ向かう。
「はあ、もうほんま....」
教室に入った時、私は思わず声を途切らせた。
『いった！おい急に止まんなや〜』
私には、そんなしげの声も届かなかった。
『ん？どうした？』
“久しぶり、A”
少し微笑んで私に声をかけた男。
「あ、ああ。久しぶり」
私はぎこちなく挨拶をした後、そそくさと自分の席へ向かった。
なんでよりによってあいつと同じ委員会なん....？
同じ高校って知った時は少し高校生活が不安になったけど、
私は普通科で、彼は国際科。
国際科の教室は、棟自体違うからかなり遠い。
だから会うことは無いだろうと思っていたのに。
前を向くと、男は私を見てまた少し微笑んだ。
なんやろう、この感覚。
鼓動が少しずつ早くなり、だんだんと冷や汗をかいてくる。
ガラリとドアが開き、体育委員担当である�霤沈萓犬�入ってくる。
‘みんな集まってるかー？
それじゃあ、第1回体育委員会をはじめまーす’
とりあえず�霤沈萓犬諒�を向いていれば、
あいつが私の視界に入ることはない。
私はひとつ大きく息を吐き出して、�霤沈萓犬諒�を向き直した。
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作者名：あさひ | 作成日時：2018年8月30日 18時
