表情の裏の感情＊N＊ (ページ2)

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就業時間まで、パソコンを立ち上げたり、コピー機の電源を入れたりする。

すると私の指導員でもあり、会社では母のような存在の上司、藤野さんが出勤して来た。

唯一私が心を開いている人と言っても過言ではないだろう。

藤「おはよう」

私「おはようございます」

藤「今日も顔色悪いわね(笑)電車人多かったでしょう？？」

藤野さんは3歳のお子さんがいて、1年前に職場復帰したらしい。

お子さんの保育園のお迎えとかがあって、車通勤である。

やはり働く主婦は忙しい。

その補佐として私が派遣社員として来ることになった。

とはいっても藤野さんはめっちゃ仕事人間で私なんかいなくても大丈夫なのでは？というぐらいだが、藤野さんは優しくて、私なんかにすごく良くしてくれる。

私「はい…、今日も電車でもみくちゃに…」

藤「おつかれさま、あっ、そうそう、私今日子供の迎え3時なのよ。だから4時からの会議代わりに出てほしいのよね…」

会議！？

私は会議になんて参加したことない。

できないできないと思いながら返事に困っていると…、

藤「大丈夫よ、二宮くんがフォローしてくれるから」

二宮さん…。

無口で無表情なのに仕事はできる謎な人…。

いつもクールでちょっと怖い。

私「会議って私何したら…」

藤「会議の内容を簡単に記録取るだけでいいのよ。箇条書きでもいいし、会話を打ち出してもいいし。もし不安だったら録音だってしていいのよ？」

私「なるほど…」

藤「もう半年だしね、Aちゃんはもうできるわ！大丈夫よ！」

藤野さんに言われると何故か自信が持てる自分が怖い。

私「分かりました…、頑張ります…。」

藤「やっだー！もうAちゃんあからさまに嫌そう(笑)そういうとこ大好きよ！笑」

藤野さんがこんな性格の人だから私はここで働けていることは間違いないだろう。

やる気のなさそうな私にも優しくしてくれる。