表情の裏の感情＊N＊ (ページ7)

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とりあえず雑巾を持って給湯室に駆け込んだ。

どうしよ。

まずい。

私はなんてことを…。

とりあえず雑巾を洗いながら、心を落ち着かす。

落ち着け私。

とりあえずまずは謝ろう。

雑巾を絞り給湯室から出るとソコには二宮さんが立っていた。

私「ひやぁっ」

また変な声が。

和「あ、ごめんごめん、さっきのコーヒー零しちゃったからコレ…」

すると二宮さんはさっき私が買ったコーヒーと同じコーヒーを買ってきてくれていた。

私「ありがとうございます…」

私はさっきの失態を謝ろうと頭を下げた。

私「さっきはすみませんでした…。ちょっとあんまり褒め慣れてないといいますか…、どうしたらいいか分からなくて…。嬉しかったんです…、すみません…」

早口で伝えた。

恥ずかしくて顔も見れない。

和「あー、いや、さっき言ったことは本当のことだから…」

気まずい。

また沈黙が流れる。

和「あのさ、Aさんもっと自信持っていいんだよ？別に何かあってもみんなでフォローすりゃいいんだから…」

なんか、みんなが言ってた二宮さんのイメージとは真逆。

すごく優しい…。

無口でクールな二宮さんってイメージはきっと誰かが勝手に作った物だろう。

私はそっと顔を上げて二宮さんの顔を見る。

すると口角を上げてニヤっと笑う二宮さん。

和「何？？(笑)どうしたの？？」

私「//////」

その顔があまりにも自然な、人間の微笑みで頭がクラっとする。

なんだこの感情は。

あれだ、ギャップだ。

そうギャップが凄すぎた。

私も固定概念に縛られていたんだ。

なぜだろう、もっと二宮さんを知りたい。