ルリトウワタ (ページ7)

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智「はぁ、しゃーねーなー。やれば終わる。よし、やるか！」

自分を無理矢理奮い立たせてなんとか仕事に取り掛かる。

資料を観ると海外のパフォーマーへの振り付けになっている。

智「外国の方か…、またいきなりどえらい仕事持ってきたなしょうちゃん…。」

資料を見てみると、日本らしい振りを入れてほしいとオーダーがあった。

智「ま、とりあえず曲を聴くか。」

こうして仕事部屋に行き仕事を始めた智は、この日も夜遅くまで手掛けた。

家に帰宅した頃にはもう時計の針が10時を回っており、もう夜ご飯も食べる気にならなかった智は家に入るなり、すぐにベランダに出た。

ガラガラ

智「すぅぅぅぅぅぅ…、はぁぁぁ…」

いつものように深呼吸をする。

すると隣からなにやら音が聞こえる。

しゃっ、しゃっ、しゃっ

鉛筆の音だろうか。

智は耳を澄ます。

しゃっ、しゃっ、しゃっ

やっぱり鉛筆だ。

何か描いているのか？

こんな夜遅くに。

そういえば、隣の人がどんな人なのか全く知らない。

気にしたこともなかったが、今初めて気になり、いつもなら他人に興味を持たない智だが、この日は何かが違った。

すっ、しゃっ、すー、しゃっ、しゃっ

智も絵を描くため、この音は落ち着くのである。

智「(落ち着くなぁ～)」

ずっと聞いていたいが、今日は疲れているので早めに寝ることにした。

ベッドに入ってさぁ寝ようと思ったら、一通のメールが来た。

翔『明日はパーティーだからね！忘れないでね！18時にJ'sタワーホテルに来てね！』

智「あぁぁぁぁ、忘れてた…」

智は憂鬱な気分のまま眠りについた。