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シャッ…シャシャッ…
風で木々が揺れる音、車の音、2本の鉛筆の音。
智「ねぇ、今描いてるのはいつから描いてんの？」
私「うーん、これは…、1ヶ月前ぐらいからですかね…」
普通に話せている。
とても心地よい。
智「そっか…、すげーな」
ただ優しい時間が流れる。
昨日知り合ったばかりなのに、この話やすさはなんだろうか。
スケッチブックに色を重ねていく。
隣のベランダからもシャシャッと鉛筆を滑らせる音がする。
智「やっぱいいね、このベランダ」
私「はい…、落ち着きます…」
なんでこんなに落ち着くんだろう。
ずっとこの時間が続いてほしい。
どれくらい時間が経っただろう。
今日はアラームもセットしていない。
風が強くなってきて、少し寒くなってきた。
智「Aちゃん寒くない？？」
同じこと考えてたんだ…。
同じ場所にいるってことを実感する。
私「はい…、慣れてます…」
智「だよね〜(笑)」
思わずお気に入りのブランケットをギュッと握りしめる。
私「大野さんは寒くないですか？」
智「寒いよ(笑)でも描きたい。」
そりゃ寒いよね。
大野さんが風邪を引いたらどうしようかと思うと居ても立っても居られなくなってきた。
私「よし。大野さん、今日は終わりましょう。風も強くなってきましたし…」
大野さんの体調を崩したくない。
智が小さな声で答える。
智「…ふふっ、そうだね…」
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作者名：みょーちん
| 作成日時：2018年4月24日 0時
