誕生日の巻＊1＊ ページ10
今日は二宮さんの誕生日。
ハンバーグの作り方を母に教わって、今1人で作っている。
二宮さんはキッチンの後ろでうろうろしたり、「手伝おうか？」と言ってくれるけど、きっぱり断ってソファに座ってもらった。
実は二宮さんの誕生日プレゼントを何にするのか悩んでいた。
ゲームって言ってもほとんどもってるし…。
ネクタイにしようかと思ったけど、どれぐらいの値段の物がいいのか分からなくて、お母さんに相談したら手料理がいいと言ってくれた。
どうやらお母さんもお父さんに初めてプレゼントしたのは手料理だったらしい。
この前一緒に二宮さんと料理は作ったけど、あの日はキッチンの勝手が分からなくて茹でることぐらいしかできなかった。
そもそも二宮さんの手際が良すぎた。
だから私はお母さんにハンバーグの作り方をみっちり教わってこの日に備えたのだ。
二宮さんに手伝ってもらう訳にはいかない。
私「あともう少しです」
和「ん、楽しみ」
ソファーから身を乗り出して私を見てる二宮さん。
私「っ、あんまり見ないでください…」
視線に耐えられず、そう言うと、
和「やだ、プレゼントでしょ、よーく見せて？？」
と意地悪く返事された。
私「うっ」
言い返す言葉も見当たらずなんとか視線に耐えながら料理を進める。
そして最後に水を入れて蓋をしてハンバーグをふっくらさせる。
デミグラスソースをかけてようやく出来上がった。
私「お待たせしました…。二宮さん、お誕生日おめでとうございます…。どうぞ…」
和「ありがとう」
わたしの大好きな顔で微笑んでくれた。
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作者名：みょーちん
| 作成日時：2020年2月17日 18時
