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知念「もう、辛い方にいかないで。……そして、出来たら、僕らのことも認めてほしい。」
山田「……俺を、怒ってよ、けなしてよ、殴ってよ、そんな優しさ、辛いだけなんだって…、」
知念の笑みがゆるゆると苦い笑いへ変わっていった。
知念「それさ、大貴にも言ったでしょ、前に大貴が辛そうに言ってたよ」
山田「え…、嘘…」
知念「ねぇ、涼介、ほんとはわかってるんでしょ？それがほんとの気持ちなの？嘘、でしょう？その涼介がいう優しさ、うれしいでしょう？」
そんな、こと、ない
そう、心の中で否定したのが聞こえたように知念は話を続ける。
知念「もう…。この世界は優しさに溢れてるから。見てよ、みんなの顔。」
そう言われて回りを見渡すと、優しげな顔で笑ってる皆がいた。
まぁ、雄也は複雑そうな顔をしてたけど。
知念「確かに、僕は辛かった。きっと大貴も。雄也と涼介が嫌いになった。…でもね、やっぱりメンバーなのは変わらなくて。」
山田「…うん。」
知念「ぼくらはね。多分だけど、ずっとHey!Say!JUMPなの。ジャニーさんがつけてくれたこの名前で、僕らは生きていくの。」
そう言って知念は小さく笑った。
知念「僕らは、友達でも、家族でも、恋人でもない。…"メンバー"っていう強い絆で結ばれてるの。
だからね、僕らは一生みんなのことが嫌いになれないし、離れられないの。」
おれは知念が嫌いだったはずなのに、知念は俺のこと許してないはずなのに、そう笑いかけてくる。
そして、その言葉は……、過去に俺が言った言葉でもあった。
そう、考えると、俺はなんてことをしてしまったんだろうかと思う。
恋敵ではなく、一人のメンバー、一人の親友として、知念に、俺は小さな声で、
「ごめん……」
そう、呟いた。
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