ずっと、ずっと俺だけに。 (ページ30)

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山田「…ってな訳らしいんですけど。伊野尾ちゃんと雄也。双方の話を聞いてまだ俺らは悪くないよーって思う人ー？伊野尾ちゃんといちゃいちゃした自分、悪くないよーって人？」

雄也の話が終わってそう尋ねると皆が顔を見合せた。

中島「…俺らに非はあったかもしれない。けど、俺は知念と大ちゃんを傷つけたのは許せない。」

山田「あは、分かってる？自分の立場。」

八乙女「……は？」

皆の怒った顔に少し嬉しくなる自分。そこから言葉がどんどんと進んでいく。

山田「だって、知念はもうどうしようもないけど、大ちゃんは俺の手の中にいるんだよ？どーする？俺が家帰って大ちゃん、傷つけたら。」

中島「ごめん……」

…ごめん、？

山田「それは、なんのごめん？なんの謝罪？意味のないことはしないでほしいんだけど」

そう言うと黙り込む裕翔。傷つけたかったら言ったわけじゃない。無意識に、苛立ってしまった。ただ、それだけ。

知念「……ねぇ、涼介？」

ずっと黙っていた知念が少しおぼつかない足で近づいて来て、俺の足元のところに座った。