・高木side ページ27
山田に知念を隠せたというメールを送ったあと、ソファにごろり、と寝っ転がる。
高木「俺は、どこから間違えたんだろうな。」
知念「少なくとも、僕らが普通のメンバーだったときは間違えてなかったと思うよ」
高木「なんで、そんなこと言える？俺、犯罪まがいのことしてるよね」
知念「わかんない。メンバーだから、かなぁ？」ﾆｺｯ
山田には知念は隠せたって連絡したけど、隠してなんか無い。
ただの人間を隠せるほど広い場所は俺の家にはない。
その上最近知念は筋トレしてるから。普通の人より筋肉がついてて。
隠せないし、めんどくさいし、"隠したくない"し。
ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ
高木「来た……。今までごめんな、知念。」
知念「僕にはその言葉にどれだけの意味が含まれてるのかは分からないけど…、いいよ、気にしないで。」
"僕、Hey! Say! JUMPも、大貴も、涼介も、雄也も……、皆大好きだから。"
高木「っ……。」
ーー
伊野尾「っ……知念、は？」
高木「え……？なんのこと？てか、俺、なんで疑われてるの？」
薮「伊野尾が、昨日雄也の家に行ったら知念がいたって言うから。」
正直、皆を玄関で追い払えるなんて思ってなかった。俺が弱いから、皆に気づかないでほしかった。
俺と、山田と、知念と、有岡くんと、伊野尾くんで解決したかった。
高木「……、やっぱ、皆にもほんとのことを話さなきゃだね。いいよ、入って。」
山田「ゆう、や？」
疑いを含んでいる山田の目は、見ないようにした。きっとこれから俺は、山田を裏切ることになるから。
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