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俺は知念のことが好き。いや、好きだった。
小悪魔のような笑顔、性格。
独特な声。
俺よりも小さい身長。
筋トレを続けムキムキになった体。
知念のことを考えるだけで心が暖かくなる。
最初はそれだけだった。
なのに最近は知念が大ちゃんに笑いかけるだけでもやっとするようになった。
俺に笑いかけてほしかった。
そのことを裕翔に言うと
中島「恋だね！」
と笑われる。
俺は男が男に恋するなんてありえない、そう思ってた。
でもやっぱり知念への気持ちは大きくなるばかりで。
あぁ、やっぱり恋なのかな。と思わざるをえなくなった。
でもね、俺らやっぱりアイドルで。男同士だから。
諦めなきゃいけないんだ。
俺らがアイドルを続けていく限り。
俺らがファンのみんなについてきてもらいたいのなら。
そう決めたのがとあるライブのときだった。
感染症が流行って声出し禁止を余儀なくされたとき、口をきゅっと締めながらも楽しんでいた顔を見て、
その翌年、声出し解禁となって戸惑いながらも嬉しそうな顔を見て、
俺の気持ちなんてどうでもいい、俺らがファンのみんなを幸せにするんだ、そう思った。
どうせ知念は俺のことを見てない、もし、万が一、見ててくれたって俺らにはファンの子たちがいる。
だから俺の好きは過去形にして、知念には何も言わずに普段どうりにしてるね？誰も、なにも気付かないでね
それが正しい方法で正しい道だから。
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